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【桜花賞】ソダシ完璧仕上げ!坂路併せ馬で余裕の1馬身先着、須貝師「何も言うことない」 - スポーツニッポン新聞社

<桜花賞>吉田隼が乗り、坂路でマジカルステージ(左)と併せ馬で追い切られたソダシ
Photo By 提供写真

 白毛馬初のクラシック制覇を目指し、4カ月ぶりに仁川に帰ってくる。牝馬3冠の第1ラウンド「第81回桜花賞」の追い切りが7日、美浦&栗東の東西トレセンで行われた。昨年の2歳女王ソダシは栗東坂路で併せ馬。しまい重点でキッチリ1馬身先着した。稽古をつけた吉田隼人(37)の感触はバッチリ。休み明け初戦から全開ムードだ。8日に出走馬と枠順が決まる。

 表情に自信があふれる。囲んだ報道陣を前に須貝師は笑みをたたえながら語りかけた。「阪神競馬場の桜は残りわずか。緑のターフに再度、真っ白な花を咲かせられるよう頑張ります」。ソダシという名花が鮮やかに咲き誇る様子を誰もが想像した。

 追い切りの見せ場は残り100メートルで訪れた。マジカルステージ(3歳1勝クラス)を1馬身追いかけ、残り200メートルで並ぶ。鞍上・吉田隼が前傾姿勢になり拳にわずかに力を込めると白い馬体が反応した。わずか3完歩で半馬身前に出る。フットワークがグッと大きくなり弾丸のごとく1馬身突き放した。4F54秒5~1F12秒5。タイム以上に強烈なインパクトを残した。

 吉田隼に須貝師が声を掛ける。「何も言うことない。完璧!」。阪神JF1着から4カ月が経過。フットワークは変化した。2歳時は四肢の軽やかさがアピールポイントだったが、そこにいい意味での重厚さが加わった。地面を強く叩き、そこからの反発力で推進する。良さを消さず、新たな武器を手にした。

 吉田隼は語った。「先週、強めの調教だったので今週はサッと。気持ち良く走っていたし順調。以前より落ち着きが出てきた」。追い切りでは夢中で走るシーンも以前はあった。今は違う。鞍上の指示を冷静に待てる。白毛馬は心身とも強さを増した。

 阪神JFでの勝ちっぷりは今も鮮明だ。1000メートル通過58秒7。平均より、やや速い流れの阪神外回りで2歳牝馬が4角5番手から7センチ差、踏ん張り切った。かわせそうでかわせない。根性という言葉では足りない。説明し切れない何かがある。「ゴール前、何とか残してくれ!と思いながら必死だった。勝負根性が凄かったし、あそこで勝てたのはソダシが持っている運だと思う」(吉田隼)

 阪神JF優勝時はニュースも取り上げたほど。令和に出現したアイドルホースはルックス先行ではない。実力も着々とつけている。真っ白なボディーが目を引くだけでなく張りの出たトモ(後肢)にはほれぼれする。「2歳の頃から完成度が高かったが、ここに来て無駄な筋肉がなくなった」(吉田隼)。心も体も完成形に近い。真っ白なソダシ桜がいよいよ満開の時を迎える。

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