男子ゴルフの海外メジャー初戦、マスターズの2日目が日本時間10日未明に米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(7475ヤード、パー72)で行われ、初日を3アンダーの2位タイで発進した松山英樹(29、LEXUS)は1イーグル、2バーディー、3ボギーの「71」でホールアウト。スコアを通算4アンダーとひとつ伸ばした首位と3打差6位タイで、7年連続9度目の決勝ラウンド進出を決めた。 イーブンパーで回ったリオデジャネイロ五輪金メダリスト、ジャスティン・ローズ(40、イギリス)が通算7アンダーで単独首位をキープ。新型コロナウイルスの影響で例年の4月ではなく11月に行われた昨年の前回大会を、大会記録を更新する通算20アンダーで制したダスティン・ジョンソン(36、アメリカ)は通算5オーバーと崩れ、2打及ばずに予選ラウンドで姿を消した。
「ひとつ伸ばして終われたのはよかった」
右手で小さなガッツポーズを作った。2打目を2段グリーンの上につけてしまい、難しいラインのバーディーパットを2.5mも残してしまった最終18番(パー4、465ヤード)。真ん中から沈めて何とかパーをセーブし、2日目を終えた瞬間に松山が見せたしぐさに苦戦の跡が凝縮されていた。 「なかなか思うようなプレーができなかったですが、ひとつ伸ばして終われたのはよかった」 ボギーで3アンダーとするのと、4アンダーでローズとの3打差をキープするのとでは、決勝ラウンドへ臨む上でのメンタルがまったく違ってくる。ローズと松山を除く上位陣がそろってスコアを大きく伸ばしていたからこそ、最低限の踏ん張りを見せられた自分に思わずガッツポーズが飛び出した。 2番(パー5、575ヤード)で2mのバーディーパットを「ちょっと打ち急いでしまった」とわずかに外すなど、初日と比べて明らかに変わっていたグリーンのフィーリングを前にして、思うようにスコアを伸ばせないフラストレーションを募らせながらのラウンドが続いた。 「見た目は変わらなかったんですけど、打ったボールのスピードという意味では(グリーンが)だいぶ遅くなったという印象がありました。昨日なら入っていたかな、というミスだったし、そうした違いを最後までなかなか合わせることができませんでした」 人数が限定された状況で入場し、戦況を見守っていたパトロンたちの拍手と声援を浴びたのがボギーを先行させ、スコアをひとつ落として迎えた13番(パー5、510ヤード)だった。残り191ヤードをグリーン左奥に打ち込み、2オンを逃した松山が手にしたのはウェッジではなくパターだった。
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