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武道にパワハラはつきものか 植草歩選手の訴えでわかったこと - 毎日新聞 - 毎日新聞

インタビューに答える植草歩選手=東京都江東区で2019年7月9日、尾籠章裕撮影
インタビューに答える植草歩選手=東京都江東区で2019年7月9日、尾籠章裕撮影

 なぜ、後を絶たないのか。空手の東京オリンピック組手女子61キロ超級代表の植草歩選手(28)=JAL=が全日本空手道連盟(全空連)の香川政夫強化委員長からパワーハラスメントを受けたと訴えた問題は、9日の臨時理事会で処分が決定する。過去にも柔道や大相撲など武道ではパワハラが相次いだ。関係者はいま何を思うのか。【松本晃、小林悠太】

根深く残る「殴ってなんぼ」の世界

 「指導者はいまだに師匠や師範と呼ばれ、上意下達の封建的社会が存在します。上に意見できず、意見すると『根性がない』と片付けられてしまう。その結果、我慢してしまうのです」

 そう話すのは、日本女子体育大の溝口紀子教授(スポーツ社会学)。柔道の1992年バルセロナ五輪銀メダリストだ。溝口教授は「香川氏は空手の流派のトップというカリスマ的存在。植草選手の周囲は相談されても、上に物申せない状態でした。暴走した時に何もできない体制で、物事が大きくなると内部告発するしかありません。昔の柔道界に似ています」と話す。

 指導としごきの境界線については後述するが、まずは今回の一連の経緯を整理しよう。植草選手や全空連関係者によると、昨年12月20日ごろから、香川氏が練習の最後に突きや蹴りに見立てて竹刀を突いたり振り回したりする練習が行われるようになった。選手が竹刀をかわしながら突きや蹴りで反撃して反射神経を鍛える狙いで、防具はつけていなかった。植草選手は1月27日の帝京大での練習で目を負傷した。

 練習はその後も続き、植草選手は連盟の関係者やコーチに相談したが改善されなかった。3月12日に…

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