陸上の東京オリンピック代表選考会を兼ねた日本選手権は第2日の25日、大阪市のヤンマースタジアム長居で男子100メートル決勝があり、前日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム(22)=タンブルウィードTC=は10秒29の6位で、代表権獲得はならなかった。
過去の日本選手権で圧倒的な力を見せてきたサニブラウンが、「らしさ」を失った。9秒97の自己ベストから0秒32も遅れ、「自分の準備不足。(前日の予選、準決勝の)疲労がたまっていた」と淡々と話した。
出場した2017年と19年の日本選手権は、ともに100メートルと200メートルの2冠を達成。ライバルからも「スケールが大きい」(山県)と一目置かれてきた。パワーがあるゆえに筋肉への負担が大きく、故障が多いという課題はあるものの、出場さえすれば「独り舞台」が続いていた。
しかし、コロナ下で取った独自の調整法が裏目に出た。19年秋の世界選手権ドーハ大会以降、大会の中止や延期が相次いだこともあり、拠点の米国で世界トップ選手が所属するプロチームで練習を積むことを選択した。今年5月末、約1年8カ月ぶりにレースを一度走っただけで日本選手権に臨み、「走ってみなければ分からない」状態だった。
結果、ギアは切り替わらないまま勝負は終わってしまい、「例年に比べてレース数が減り、経験値的な体の慣れの差が出た」と反省した。
それでも、15年世界ユース選手権の200メートルでウサイン・ボルト(ジャマイカ)の大会記録を塗り替え、同年の世界陸連の年間表彰で新人賞に該当する「ライジングスター・アワード」を受賞するなど、世界的にも潜在能力の高さは折り紙付きだ。26日に予選、27日に決勝が行われる得意の200メートルへ向け、「感覚を取り戻すため、予選で前半からしっかり走り、決勝へ向けて整えられれば」と気持ちを切り替えていた。【小林悠太】
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