ザントフールト・サーキットを舞台に36年ぶり開催となったF1オランダGP。レッドブルのマックス・フェルスタッペンにとって初の母国戦となるレースだったが、彼はポール・トゥ・ウィンと完璧な勝利を達成。ドライバーズランキングでもルイス・ハミルトン(メルセデス)を逆転することに成功した。
フェルスタッペンはPPから好スタートを決めると、オープニングラップから快走を見せてギャップを広げた。その後はメルセデス勢2台が戦略を分けてプレッシャーをかけてくるも、それを跳ね除けて勝利を手にした。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは大観衆に見守られる中でのフェルスタッペンの見事な走りを称賛。驚異的な仕事だったと語っている。
「今週末のマックスは驚くべきものだった。なぜならサーキットへ向かって街を通れば、どの家も彼の旗を飾っていたんだ。それほどまでに彼のことを応援してくれている人たちがいる」
ホーナー代表はそう語る。
「こんなふうに推されているのは見たことがない」
「我々が到着した瞬間に音楽が流れ始め、騒々しさは増していた。しかしマックスはそうしたことに影響されていなかった。彼は自分のやるべきことに集中していた」
「他のレースと全く同じ方法でここのレースに取り組もうとしていて、フェンスの向こう側で起こっていることには殆ど気にしていない様子だった。催しと大騒ぎが続けられていたため、グリッドでは多くのノイズがあったにもかかわらずだ。そんなのは聞いたことがない」
「彼が信じられないほど上手くやったのはあなた方も分かると思う。私はチームも上手くやったと思う。集中力を維持して、驚異的な仕事をしたよ」
一方で、チームメイトのセルジオ・ペレスは予選Q1敗退を喫すると、パワーユニット交換によって決勝はピットレーンスタートに。序盤にタイヤにフラットスポットを作ってしまったことで予定外のピットストップをしなければならなかったが、8位でポイントを持ち帰ることには成功した。
ホーナー代表はオランダGPでペレスが示した走りも素晴らしいものだったと語っており、ポイント圏内でフィニッシュしたことがチームにとっては重要だったと指摘した。
ペレスが後方からのレースを強いられたことの影響について訊かれたホーナー代表は、次のように答えている。
「ペナルティだけではなく、フラットスポットを作ってしまったことで、最適ではない、戦略外のピットストップが必要となってしまった」
「しかし彼の、後方から駆け抜けてくるドライビングは素晴らしいものだった。彼は数少ないオーバーテイクをすることができたドライバーだし、ポイント圏内に舞い戻ってきたことは、今日の我々にとっては重要なことだった。彼にとっても、とても力強いレースだったと思う」
そしてザントフールトでのレース開催の成否については、「非常に上手くいった」とコメントしている。
「(ザントフールトでのレースは)非常に上手くいったと思う。昔ながらのサーキットで、雰囲気はずば抜けたものだ。キャリア全体でも、ひとりのドライバーにこれほどの声援が送られるのは聞いたことがないし、この3日間はまるでナイトクラブのようだった」
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