元SMAPのメンバーで、1月24日にレース中の転倒事故で現在療養中のオートレーサー森且行(46=川口)が28日、TBSテレビ「あさチャン!」に事故後、初めてインタビュー出演。事故、手術の影響で両足にまひが残っていることを告白。それでも、レーサー復帰に向けて、懸命なリハビリを行っていることを涙ながらに話した。
インタビューは森のホームバンク、埼玉・川口オートレース場で収録された。目の前で行われているレースを見て、こうつぶやいた「本当、僕にはオートレースしかないので。早く戻ってきたいので、またレースできるようになりたい。走りてぇ」。
森は20年11月3日、日本選手権オートレースでSG初制覇。21年はさらに期待がかかっていた。しかし、1月24日、レース事故に見舞われた。当時を振り返って「死は覚悟しましたね。あの痛みは生まれて初めてですね。もう、ずっと泣いてました。正直、その時はもう復帰は無理だろう。よくて車椅子なんじゃないか、と覚悟していました」。事故後は4度も手術して、体にはボルトが24本も入った。「(医師から)5ミリずれていたら1時間以内には死んでいた。命を優先して完璧には戻せなかったと言われた。病院では、命は助かっても、車椅子になる覚悟はしておいてくれと、兄貴は言われた」。そう話した後、背中に複数ある手術跡を見せた。
手術は成功したが、神経が損傷。両足にまひが残った。右足の感覚がなくなっていた。それでも、森は復帰を目指してリハビリに励んだ。「好きだからしかないと思う。オートレースがただ単に好きだから。だから、迷惑かけてでも、こっちの世界に来たので、そう簡単には諦めるわけにはいかない」。
インタビューの中で、森は涙ながらに語った。「本当にいろんな人に支えてもらってますね。ありがたいです。迷惑もいっぱいかけているし、どこかで恩返ししたいです。時間はかかるかもしれないが、頑張って復帰することが…恩返しだと思うので、ここは何が何でも時間はかかろうが、復を目指して頑張りたいと思います」。
ホームバンクの川口オートにつえをつきながら立つと、「いいですね。走りたくなります。でも、本当、歩けるようになってよかった。まさか歩けるようになるとはびっくりです」と話した。
時間はかかるかもしれない。それでも、森は今後もリハビリを続けて、レーサー復帰に全力を注ぐ。
◆事故レース経過 1月24日、福岡・飯塚オートで開催されたG1戦、開設記念レース最終日の11R特別選抜戦で、8車立ての7枠から出走した。スタートでやや出遅れて、8番手から前を目指した。1周2コーナーで1車抜いた後、前走者の前輪が前々走者の後輪に触れ、大きく外にはじかれたところに、森が避け切れず接触。森と前走者は、外周の外にあるフェンスまで飛ばされて激突、転倒した。ただちに救急搬送され、最初は骨盤骨折と診断された。その後、福岡県内の病院から、東京都内の病院へ転院。骨盤骨折、腰椎骨折の診断を受けて、何度も手術を受けた。レースの復帰には、1年程度の期間が見込まれると発表されていた。
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