<明治安田生命J1:川崎F2-2仙台>◇第20節◇12日◇等々力
昨季王者から土壇場で大きな勝ち点1をつかんだ。19位のベガルタ仙台は首位川崎フロンターレと2-2で引き分けた。1点を追う後半29分、MF中原が加入3年目で初ゴールとなる同点弾。同38分に勝ち越され、再び追う展開になったが、同ロスタイム5分、FWマルティノスも加入後初ゴールで続き、ドローに持ち込んだ。リーグ戦での対川崎Fは8年連続未勝利も、浮上につながる1戦となった。
マルティノスが奇跡を起こした。MF富田に代わって同42分から途中出場。同ロスタイム5分、DF照山のパスを受けると、迷わず左足を振り抜いた。仙台イレブンの気持ちが乗り移った低い弾道のシュートは、ワンバウンドしてゴール右隅に突き刺さり、起死回生弾となった。「けがが増えて難しい時期だったが、試合に戻り、ゴールも決められて、自分が戻ってきたという感覚」。出場11試合目にして初得点を決め、「自分のやらないといけないことは常に100%を出すこと。今日も100%を出して結果につながった」と力を込めた。
0-1の同29分、中原は一時同点となるゴールを左足で決めた。「いい位置にこぼれてきたので、決められて良かった。ふかさないことだけを意識した」と振り返り、「川崎さんはうまくて自分たちは引くことが多かったが、何とか引き分けられて良かった」。手倉森監督は「王者から取った勝ち点1は大きな自信になる」。次戦は15日にホーム福岡戦。土壇場で王者から奪った勝ち点1を白星につなげてみせる。
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