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明徳義塾・馬淵監督、明桜・風間は「きつかったんじゃないか」 - サンケイスポーツ

選手らに指示を出す明徳義塾・馬淵史郎監督(鴨志田拓海撮影)

第103回全国高校野球選手権大会第9日第1試合(明桜2―8明徳義塾、2回戦、22日、甲子園)明徳義塾(高知)がノースアジア大明桜(秋田)を下し、夏は5年ぶりとなるベスト16入りを決めた。

相手マウンドは157キロの世代最速右腕・風間(3年)。二回に先制の1点を与えたが、直後の三回に2死一、二塁を作り、3番・森松(3年)がフルカウントから放った打球が一塁ベースを直撃した。打球処理のあと、一塁ベース上の判定は微妙なタイミングながらセーフとなり、自動スタートを切っていた二塁走者・岩城(3年)が一気に本塁へ突入し、同点の生還。五回には2死三塁で再び森松が、低めの150キロに詰まらされながらしぶとく右前に運び、勝ち越した。

風間対策は1回戦後から打撃マシンの下に約50センチの木のパレットを置いて角度のある球に慣れ、球速は160キロに設定してバットを振ってきた。県大会でもドラフト1位候補右腕の高知・森木(3年)という大きな壁があり、速球対策は2カ月前から実施。150キロ超の速球にも速さを感じる選手は多くなかった。

さらに馬淵史郎監督(65)は県大会と今大会1回戦で記録のなかった盗塁も積極的に企画させて揺さぶりながら、「待球作戦でいくとスイスイいかれる。甘い球は若いカウントから打っていこう、追い込まれたら形はどうでもいいからファール打て、と言っていた」。高めの直球、低めのフォークの見極めと粘りを求め、ナインは一回から25球を投げさせるなど、1イニング当たり平均23球を要させた。結果的に風間の投球数は六回までに139球に上り、ここで〝KO〟。指揮官は「ワンバウンドを振らなくて風間くんがきつかったんじゃないか。それがもしかしたらウチが打てた原因かもしれない」と分析し、七回以降に転じさせた継投策も打ち崩した。

2適時打はともに150キロ直球をとらえた森松は、1回戦・県岐阜商戦でもサヨナラ打を放ち、2試合連続のヒーロー。「好投手から一本打てたので、これからの自分の打撃にも自信になる」と胸を張った。

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