トップジョッキーとして輝かしい栄光を積み重ねてきた福永祐一騎手(46)=栗東・フリー=が現地時間25日、サウジアラビアの地で現役ラストライドを迎える。当日は6Rサウジダービー(エコロアレス)、7Rリヤドダートスプリント(リメイク)の2鞍を予定。27年の騎手人生“最終章”をどんな形で締めくくるか-。
最後まで泰然自若だ。サウジアラビアでのラスト騎乗を目前に控えた福永は「そんなに気持ちの変化はないよ」と穏やかに笑った。「自分の都合で馬に押しつけることが好きじゃないから。だからいつもと一緒」。馬優先の気持ちを忘れない。これも“福永流”だ。
調教騎乗から本番に至るまで、メンバー、展開、馬場状態…いろいろな角度から分析して、勝利に近づくために最善の答えを見つけ出す。キャリアを重ねてアップデートする部分はあっても、27年間繰り返した変わらぬルーティンだ。「自分が最後だからといって特別に普段していないことをするわけでもない。むしろ、そういう気持ちが邪魔になる競技。馬にとっては関係ない話だから。馬にとってベストな騎乗ができるように。そこしか考えていない」とうなずく。
レース前日の24日早朝には、エコロアレス(サウジダービー)の調教に騎乗した。ダートのメイントラックを軽く1周し、「雰囲気は良かった。緩み過ぎていないし、いい意味でピリついた感じが出ている。あとは距離。動きが良かったし、馬場適性は感じる。2、3番手でスムーズな競馬をしたい」と手綱越しの感触に笑みを見せた。
騎手人生を締める正真正銘のラストライドは、リメイクで挑むリヤドダートスプリント。破竹の5連勝でBCスプリントを制した米国馬エリートパワーが強敵だ。「この相手に勝ったらBCチャレンジやな。どこまでやれるか。今後の指標を占う一戦」と分析する。
日本で勇姿を見守るファンに向けてもメッセージを忘れない。「最後の騎乗を、日本のファンの前で見せられないというのは非常に申し訳ない気持ちもあるけど、画面越しにたくさんの人たちが応援してくれると思います。いい結果を出していい報告ができるようにしたい」。国内だけではなく世界で雄飛してきたこれまでを思えば、こんな形で迎える最終章も“らしい”と言えるかもしれない。日本から約8700キロ離れた地で放つは騎手人生最高のパフォーマンス。さあ、悔いなく乗ってくれ!
提供:デイリースポーツ
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