J1リーグは29日、第30節を各地で行い、鹿島アントラーズが浦和レッズに4-0で勝利した。FW上田綺世の2ゴールで先行した後にも2得点を重ね、ACL出場権獲得の可能性がある4位フィニッシュに望みをつなぐ勝ち点3を奪取。浦和は大槻毅監督の退任が25日に発表されたが、直後の一戦で4失点の大敗となった。
立ち上がりからホームの鹿島が主導権を握った。前半3分、左サイドを突破したMF土居聖真のクロスに上田が合わせ、さっそく決定機を創出。9分にもセットプレーからDF犬飼智也が惜しいシュートを放った。そして11分、左サイドで相手を剥がしたFWエヴェラウドのクロスに対し、DF槙野智章の前に入った上田がダイビングヘッドで反応。完璧なシュートを叩き込み、早い時間帯に先制に成功した。
一方の浦和は前半15分、ダイナミックな展開からFWレオナルドがトリッキーなボレーシュートを放つも、鹿島守備陣が落ち着いて対応。その後は膠着した時間帯が続き、ハーフタイム直前にはDF山中亮輔の左コーナーキックをニアのDF橋岡大樹がそらし、FW興梠慎三が狙ったが、これはゴールマウスを捉えられなかった。
すると鹿島は後半5分、MF三竿健斗の縦パスをFWファン・アラーノがつなぎ、バイタルエリアで上田が前を向くと、ミドルレンジから右足を一閃。弾丸シュートはGK西川周作の手をかすめてネットに吸い込まれ、リードを2点に広げた。
さらに鹿島は後半20分、MF青木拓矢のパスミスを奪ったアラーノが最終ライン裏にスルーパスを送ると、DFトーマス・デンがカットし切れず、エヴェラウドがフリーで突破。西川との1対1を制して左ポスト際に沈めた。エヴェラウドは今季17ゴール目。過密日程ながらもここまで29試合先発とフル稼働が続く中、この日も1ゴール1アシストの結果を残した。
厳しくなった浦和は後半33分、途中出場のMF伊藤涼太郎がゴール正面からのFKを直接狙うも枠外。すると37分、鹿島はカウンターから土居が左サイドを突破すると、巧みなターンで橋岡をかわしてゴール前に折り返し、MFレオ・シルバが4点目のゴールを決めた。そのまま試合はタイムアップ。鹿島は天皇杯の結果次第でACL出場権獲得の可能性がある4位以内で終える可能性を残した。
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