近畿大学(大阪・東大阪市)は2日、大阪市内で会見を開き、サッカー部員の大麻使用問題における調査結果を報告、処分を発表した。
昨年10月の発覚時で5人の使用が確認されていたが、最終的に使用が8人、関与疑いが1人の9人に。部員の知人学生も使用が1人、関与疑いが2人。処分等の対象は計12人に増えた。
同部はすでに無期限活動停止処分になっているが、部員は大麻を購入し、周囲を誘って使用した中心人物1人が退学、使用した7人が停学、関与疑いのある1人が厳重注意。部員以外の学生は使用した1人が停学、2人が厳重注意。また監督はこの日、退任を勧告されて辞任。部長、コーチ2人はけん責となった。
近大は14年度に首都圏以外で初の志願者日本一になったマンモス大。サッカー部は72年創部で関西学生リーグ1部に所属しているが、昨年の後期リーグ戦は問題発覚後の8戦で出場を辞退して1分け10敗(8不戦敗含む)の最下位12位。無期限活動停止のため、21年度のリーグ戦も不出場が確定的で、2部降格などが避けられない状況だ。
近大の部員らに対するヒアリングによると、部内の大麻使用期間は19年7月から20年9月ごろまで1年以上に及んだ。また発覚1年前から一部部員が、発覚直前には過半数の部員が事実を認識していた。無期限活動停止という“連帯責任”について、渥美寿雄副学長は「過半数が知っていたのに、自浄作用が働かなかったこと」を大学側が重く受け止めたと説明した。
一方で廃部などの措置には否定的だった。渥美副学長は「きょう学生の前で処分を伝えたが、みんな正面を向いて聞き入っていた。真剣さを感じられました」という。今後はコンプライアンス(法令順守)研修などを重ねる。「教育的に向き合っていきたい。自浄作用を期待したい。その中で真面目に取り組んでいると感じられれば、時期を見て(部活動の)再開を考えていきたい」と話した。
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