21年G1シリーズの開幕を告げる砂の決戦「第38回フェブラリーS」(21日、東京)の出走馬が確定した。出走16頭中唯一の4歳馬カフェファラオは木曜追い。3頭併せの真ん中で軽快な走りを披露した。今回は馬具も工夫し、歴戦の年長馬に挑む一戦。万全の態勢を整え一気の世代交代、王位奪取をもくろむ。同レースは19日に枠順が確定。20日に前日発売が行われる。
出陣への最後の準備は静かに執り行われた。カフェファラオの最終追いはWコースの3頭併せ。2頭目を追走し、直線は先行したブーザー(5歳2勝クラス)、背後から追い付いたスマイル(同)の間に入った。派手なアクションは一切なし。馬なりのままスムーズに加速し、5F70秒3と時計もセーブして併入した。
「十分な時間をかけて乗り込んだし、先週の段階で気持ちの面も仕上がっているので微調整程度。反応やフットワーク次第では、もう少しタイトに併せることも考えていたが、やる必要はなかった」
理想的な調整を終え、堀師は満足そうに口火を切った。
昨年はG3・2勝を挙げたが、ジャパンダートダービー7着、チャンピオンズC6着とG1の壁にはね返された。堀師は前走を「ハミの取り方が甘く、自ら推進して行く走りではなかった。地力で6着まで頑張ったが、能力を全て出し切ったかは疑問」と振り返る。「ユニコーンSの後から、走りがこの馬らしくない」という現状を踏まえ、今回から馬具も工夫。より強制力の強いハミとクロス鼻革に替え、さらに視界を制御して集中力を高めるチークピーシーズを装着する。「調教で段階的に試してきたが、いいマッチングを確認できた」と師。万全を期し、チークは返し馬の様子を見て、発走直前のゲート裏で外す可能性もあると言う。
出走馬では唯一の4歳馬。ダート界は古馬の層が厚く、賞金加算が容易でないことの証明だ。カフェファラオも前走後は放牧せず在厩で調整。師は「賞金不足で前哨戦を使うことも想定した。年明けからピッチを上げて、途中から直行できそうだと分かってからは予定通りに進められた」と語る。舞台は2戦2勝の東京マイル。「力む気性なので現状はワンターンがベスト」と力を込めた。
ファラオとは古代エジプトの王位の呼称。数々のG1馬を育て上げた名将が周到な準備で支え、いざ真冬の砂の決戦へ。今度こそG1の壁を切り崩し、新王朝樹立の夢へと突き進む。
《関東馬には鬼門》フェブラリーSは関東馬にとっては鬼門のG1。昇格初年度の97年にシンコウウインディ、98年グルメフロンティアと連勝したが、その後99~17年に19連敗。18年にノンコノユメが制して一矢報いたが、通算では関西20勝に対し関東3勝(地方1勝)と劣勢だ。今年の関東馬はカフェファラオとアルクトスの2頭のみ。G1の壁に加え“砂の東西格差”も乗り越えられるか注目だ。
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