今年も箱根駅伝予選会がやってくる。
全41校が2022年1月に行われる箱根駅伝の出場権10枠を巡って戦うことになる。
選考方法は、シンプルだ。
1チーム、10名から12名が出場(留学生は出場1人以内)し、上位10名の合算タイムが少ない大学を上位として、10校が本戦への出場権を獲得する。同タイムの場合は、上位10名の順位が少ない大学が上位になる。
「昨年以上の超高速レースになる」3つの理由
今年の予選会は、高速化がさらに進むと予想される。昨年の3つのマイナス要素がなくなるからだ。
前回はコロナ禍の影響で十分な練習を積めず、準備が足りない中、なんとか戦える状態にしてレースに臨んだ大学が多かった。また、初めてコースに変更され、展開を読むのが難しく、無観客、硬いロードコンディションなどレース環境についての情報も少なかった。さらに予選会当日は気温11.6度、冷たい雨が降り、時折、強い風が吹くなど厳しいコンディションでのレースを強いられた。
一方で今年は、トラックシーズンから夏合宿と多少制限があったが、ほぼ例年通りの活動ができており、各大学ともに予選会にピークを合わせてきている。また、昨年のレース経験でコースを理解し、タイムの告知方法や周回遅れの回避を含めてレース戦術をしっかり立てられるようになった。気象条件も天気予報によると、晴れ、気温もそこまで高くはなく、ほど良いコンディションになりそうだ(10月22日時点)。
さらにトラックシーズンでは、多くの選手が自己ベストを更新した。学生全体の走力が上がっている上にマイナスの要素が除かれると、力を発揮する選手が増え、必然的にタイムが上がるだろう。
ボーダーラインは「10時間33分を切る」か?
昨年は、順大が圧倒的な強さを見せた。スーパールーキーだった三浦龍司(2年)は日本人トップのU20日本新となる1時間1分41秒をマーク、野村優作(3年)も1分台で走り、残る8人全員が1時間2分台を記録。10時間23分34秒の大会新でトップ通過を果たした。
10位で最後の箱根の切符を掴んだ専修大の総合タイムは、10時間33分59秒だった。
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