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二刀流・大谷の「勝利貢献度」は全選手でトップ、数字が証明 - 読売新聞

 【ロサンゼルス=佐野司】米大リーグの今季最優秀選手(MVP)が18日発表され、ア・リーグは投手で9勝、打者で46本塁打を記録したエンゼルスの大谷翔平が選ばれた。ア・リーグの満票受賞は史上11人目だった。ナ・リーグは打率3割9厘、35本塁打のブライス・ハーパー(フィリーズ)が2015年以来、2度目の受賞を果たした。

 大谷と二刀流は切っても切り離せない。「どちらか一つしかやっていない時は『欠けている』と感じる」というほど体に染みついたものだ。右肘、左膝と相次いだ故障を乗り越え、ようやく取り戻した「日常」。一投一打で本分を全うした日々が、そのまま歴史的なシーズンとして結実した。

 データを組み合わせると、二刀流の獅子奮迅ぶりが浮き彫りになる。今季は639打席に立ち、投手でも相手打者と533打席の対戦があった。計1172とメジャートップで、4桁に到達したのは大谷だけ。米メディアの集計によると、21世紀に入っての最多記録となり、傑出したタフさと献身性を裏付ける。

 メジャーで最も代えがたい存在にもなった。米国で近年、複数の野球データサイトが独自算出し、MVP投票に大きな影響を与えるとされる「勝利貢献度指数(WAR)」。主要記録サイト「ベースボール・リファレンス」では打撃、守備、走塁、投球などを総合的に評価した指標を算出。控え選手が出場するよりも9勝多くチームにもたらしたと換算され、この数字は全選手でトップだった。

 もちろん、伝統的な指標も抜群だ。「打」はリーグ3位の46本塁打を筆頭に10部門でトップ10入り。「投」はリーグ先発投手の平均防御率4・46よりも優れた3・18を記録した。球速や飛距離でもファンを魅了しており、打率、本塁打、打点の主要3部門で大谷を上回るゲレロ(ブルージェイズ)を全く寄せ付けない「圧勝」を飾ったのは必然だった。

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