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全豪テニス、錦織ら72選手に2週間の外出禁止 練習できず不満噴出 - BBCニュース

Simona Halep arrives at Adelaide Airport ahead of the Australian Open tennis tournament, Adelaide, Australia

来月開幕のテニスの全豪オープンに出場する選手らがオーストラリア・メルボルンに到着するなか、一部の参加者に新型コロナウイルス対策の2週間のホテルからの外出禁止が指示され、不満が噴出している。

全豪オープンは来月8日、メルボルンで開幕の予定。選手や関係者らは、チャーター機で続々と現地入りしている。

ところが、これまで計1200人の関係者を運んだチャーター機の運航15便のうち、3便の搭乗者から新型コロナウイルスの陽性者が見つかった。

そのため、それらの便に乗っていた少なくとも72選手が、ホテルの部屋から外に出ることが禁止されている。

対象選手には錦織圭(日本)や、ヴィクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)、スローン・スティーヴンス(アメリカ)、アンゲリク・ケルバー(ドイツ)、ヘザー・ワトソン(イギリス)の各トップ選手が含まれている。

これまで選手1人を含む9人の新型ウイルス感染が確認されている。選手の名前は明らかになっていない。

ホテルの部屋で練習

主催者は、以前から隔離ルールを明確に示していたと説明。大会は予定通りに開くとしている。

一方、ユリア・プチンツェワ選手(カザフスタン)ら一部の選手は、搭乗者に感染者が見つかった場合、同じ便に乗っていた全員が隔離されるとは知らなかったと主張。ルールを熟知していれば出場しなかった可能性があったと述べた。

プチンツェワ選手はホテルの部屋でボールを打つ様子の動画を、「グランドスラム(4大大会)の練習」と説明を添えてツイッターに投稿した。

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地元メディアによると、男子世界ランク1位のノヴァク・ジョコヴィッチ選手(セルビア)は、テニスコートつきの個人宅に選手を滞在させるなど、ヴィクトリア州当局に制限の一部緩和を要求。しかし当局は、選手らを「特別扱い」はしないとして、これを拒否したという。

不満呼んだルール

今大会の出場選手は全員、チャーター機の搭乗前72時間以内のウイルス検査で陰性であることが求められた。オーストラリアに到着後は、メルボルンやアデレードのホテルで隔離措置が取られている。

各選手は1日5時間、テニスコートに出ての練習が許可されている。しかし、感染者が見つかったフライトの搭乗者は14日間、ホテルの自室から出ることが禁じられた。

ベリンダ・ベンチッチ選手(スイス)は、事前に示されたルールに基づいて渡航したのに入国時に規則が追加されたとツイート。

ソラナ・シルステア選手(ルーマニア)もツイッターに、同じチームに感染者が見つかった場合だけ隔離対象となると思っていたと書き込んだ。

一方で、隔離ルールは事前に説明され、厳しい制限も理解したうえで移動したと表明する選手らもいる。アリーゼ・コルネ選手(フランス)は、ルールを「正気じゃない」と批判したことをツイッターで謝罪した

大会ディレクターのクレイグ・タイリー氏は、選手らの「感情」は理解していると表明。同時に、ルールが適切に説明されていなかったという見方には異議を唱えた。

「最初に明確にしていた。だから選手を集団に分けて受け入れた。陽性者が見つかり14日間の隔離に入るリスクは常にあった」

国民から不満も

新型ウイルスの世界的流行が続く中、オーストラリアは厳しい入国規制を実施し、感染をかなり抑えている。

そうした状況でのグランドスラム大会の開催については、中止も含め、主催者はオーストラリア政府と協議を重ねた。

結局は、チャーター機を飛ばすことで開催を決定。だが、外国にいて入国規制のため帰国できない多くのオーストラリア人からは不満が噴出した。

陽性が次々と

16日に米ロサンゼルスから到着したチャーター便からは、乗員、テニスコーチ、放送関係者の計3人の陽性者が見つかった。

翌17日には、カタール・ドーハからのチャーター便の乗客1人が検査で陽性とわかった。

このほか、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビからの便に乗っていたビアンカ・アンデレスク選手(カナダ)のコーチが、陽性判定を受けたと明らかにした。出発72時間以内の検査では陰性だったという。

感染したコーチは、「みんなに迷惑をかける結果となり申し訳ない」と話した。

選手たちはどうしている?

オクサナ・カラシニコワ選手(ジョージア)は、オーストラリアのテニス協会がトレーニング機器や運動用の自転車マシンを手配しているが、それでも外出できない選手は不利な状況に置かれていると述べた。

同選手は豪ABCの取材に、「私たちは同じ量の練習ができないので、他の選手たちに有利になる。テニスができない状況では特にそうだ」と話した。

ヴィクトリア州当局によると、選手1人を含む何人かがこれまで、ホテルの自室ドアを開けて同じ階の宿泊者と話をするなどの隔離ルール違反を犯したという。

選手のほとんどがメルボルンの空港から入国した一方で、ジョコヴィッチ、ラファエル・ナダル(スペイン)、セリーナ・ウィリアムズ(アメリカ)、大坂なおみ(日本)などの各スーパースター選手は、エキシビション大会に参加するため、南オーストラリア州アデレードから入国した。

ロジャー・フェデラー選手(スイス)はけがで参加を取りやめている。アンディ・マリー選手(イギリス)はオーストラリアへの移動前検査で陽性判定が出て、移動を中止した。

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