新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が再発令されている愛知、岐阜両県で27日、第76回国民体育大会冬季大会スケート・アイスホッケー競技会が開幕した。感染防止対策で史上初めて無観客で行われることになったが、参加を取りやめる県も相次いでいる。
愛知、岐阜両県であった開始式は、いずれも出席者を限定して行われ、式の模様はインターネットで同時配信された。
愛知県芸術劇場(名古屋市)での開始式では、参加者は間隔を空けて着席し、国歌と大会歌は歌わずに静聴。大村秀章知事が「無観客やいくつかの県の参加見合わせは残念だが、開催できることに感謝したい」とあいさつした。
名古屋市出身のプロフィギュアスケーター村上佳菜子さん(26)は、「負けないでください。コロナなんかに夢を砕かれてなるものですか」とネットを通して選手にエールを送った。
競技は31日まで。愛知県によると、27日時点でアイスホッケー成年の部で8県、フィギュアスケートで2県が棄権している。
アイスホッケーとスケートの選手団派遣をやめた福島県の担当者は「出場を望む選手も多かったが、戻った後に隔離を求められる社会人もおり、苦渋の決断だった」と話した。
一方、秋田県で2月18日に開幕予定の冬季国体スキー競技会は、同県が「選手の安全確保を優先したい」として主催者の文部科学省などに中止を申し入れており、協議が続いている。
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