ソフトバンクに敵はない。打線爆発で今季最多の9連勝を飾った。四球をきっかけに3回、5回に「5Gつながる打線」が火を噴き、日本ハム上沢を5回でノックアウトした。2戦連続11得点で工藤ホークス4度目の9連勝を果たした。ロッテが敗れたためゲーム差は6・5。21日は工藤ホークス初の10連勝、優勝マジック8点灯に挑む。
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優勝への気持ちがバットに乗り移った。ソフトバンクのつながる「5G打線」が、北の大地でもサクサクと点を奪った。今季、対戦打率1割台だった日本ハム上沢から、5回までに8安打7得点。「無敵」にさえ見える鷹打線の勢いは止まらず、今季最多9連勝を決めた。
3回は2死走者なしから中村晃の四球で始まった。柳田が安打でつなぎ4番グラシアルが先制の2点適時二塁打。5回も先頭の9番牧原が四球で出塁してから犠打を挟んで3連打、さらに犠飛から、松田宣の11号3ランで試合を決めた。
3番柳田はすべて単打で、18年9月12日5打数5安打以来の4安打で3得点。「つなぎ」に徹した結果に「チームの勝ちに貢献できるように明日からも1本1本打っていきたい」と言葉を弾ませた。4番グラシアルは3安打3打点。先制打に「甘く入ってきた球をとらえることができた。チャンスでランナーをかえせて良かった」と勝負強さを発揮。中軸が文句ない仕事を果たした。
工藤ホークスとしては4度目の9連勝。17年から毎年1度ずつマークしてきたが、シーズン終盤は初だ。工藤監督も「みんながしっかりつないでくれた。選手が残り20試合となってエンジンをかけてくれたおかげ」と「つながり」を強調した。開幕から猫の目のように変えてきた打順は、105試合目のこの日ついに「100パターン目」。まさに“熟成”されて出来上がった作品のように得点を生み出すようになった。2戦連続で今季最多の11得点は、今季初の2戦連続2ケタ得点でもあった。
宿敵ロッテがサヨナラ負けを喫した。21日のロッテ次第では、工藤ホークス初の10連勝でマジック8点灯となる可能性がある。昨年、西武の前に屈辱を味わって誓ったV奪回。いよいよゴールが視界に入ってきた。【浦田由紀夫】
▽ソフトバンク中村晃(5回の右前タイムリーに)「打ったのはカットボール。何とか粘ってつなげられたのはよかったです。(二塁走者の)マッキー(牧原)がいい走塁をしてくれたお陰です」
▽ソフトバンク松田宣(5回11号3ランに)「しっかり芯で、自分のスイングで打てました。いい流れで回ってきたし、追加点になってくれて良かった」
◆工藤ホークス9連勝 15年から指揮を執る工藤監督としては4度目の9連勝。<1>17年8月31日日本ハム(札幌ドーム)~9月10日ロッテ戦(ZOZOマリン)、<2>18年8月17日オリックス戦(京セラドーム大阪)~8月26日西武戦(ヤフオクドーム)、<3>19年6月23日巨人戦(東京ドーム)~7月6日オリックス戦(ほっともっと神戸)と、毎年1度づつマークしているが9連勝が最多。10連勝となれば11年5月18日~6月1日(10連勝)以来で、工藤ホークスとしては初。
◆ソフトバンクのM点灯条件 ソフトバンクの優勝マジックは今日21日にも点灯する。条件はソフトバンクが日本ハム戦に○なら、ロッテが西武戦に△か●。ソフトバンク△でも、ロッテが●なら点灯。いずれの場合もM8が出る。
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