阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(21)=近大=が24日、奈良・生駒市の近大グラウンドで練習納めを行った。矢野監督からテレビ番組を通じ、右翼での開幕スタメンの可能性を示唆されているが、佐藤輝も「開幕からスタメン」と決意。母校の先輩で元ロッテ・有藤道世氏(74)や、元巨人・二岡智宏氏(44)らと肩を並べるような強打者を目指していく。
幾重にも汗を染みこませ、鍛錬を重ねてきた近大グラウンドで佐藤輝が最後の練習を行った。酸いも甘いも味わった野球部での日々が己を強くした。「4年間やってきた思い出深い場所。感慨深いです」と充実感に浸る。
入寮も刻一刻と迫り、本格的にプロ野球人生が幕を開けようとしている。矢野監督からはテレビ番組を通じて「6番・右翼」での開幕スタメンの可能性を示唆された。期待値の高さは抜群。指揮官の思いに応える気概を見せた。
「まあ、もちろん開幕からスタメンに出られるように。しっかりアピールしていきたいと思います」
この日は約2時間練習し、外野ノックも受けた。室内に移動すると、置きティー打撃やフリー打撃を行い、豪快な打球音が響き渡る。まずは1月の新人合同自主トレへ向け、準備に抜かりない。
ケガには気をつけながら、年末年始も無休で練習を重ねる。「(体を)動かさなかったら入寮した時に動かないと思うので」。春季キャンプ以降は定位置争いが激しさを増してくる。オフの取り組みも決して気を抜くわけにはいかない。
佐藤輝は1年目から30発以上を目標に掲げる。将来的には、同門を巣立った先輩たちの記録を超える可能性も十分。実際に関西学生野球リーグでは、近大OBの二岡智宏氏(現巨人3軍監督)の本塁打記録を更新する14発を放っている。
二岡氏はプロでの現役時代、通算173本塁打。また、近大出身では最多本塁打を誇る元ロッテ監督の有藤道世氏は通算348発を記録している。「もちろん1本でも多く打ちたいという思いはあるので、結果として超えることができるようにしっかり頑張っていきたいと思います」。常に高みを目指し、偉大な先輩たちの記録に挑戦していく。
コロナ禍で激動した一年が終わろうとしている。「野球ができる楽しさを改めて感じました」。さらに野球漬けの毎日が来年から始まる。「新たなスタートが切れるように頑張ります」。高い志を胸に、甲子園へ向かう。
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スポーツ
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