日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会が23日、東京・両国国技館で行われ、秋場所、11月場所と2場所連続で全休した両横綱白鵬(35)=宮城野、鶴竜(35)=陸奥=に対し、「注意」が満場一致で決議された。
横審は成績不振の横綱に対して「激励」「注意」「引退勧告」の順に3段階の勧告をする内規がある。
秋場所後の横審では厳しい意見も出たが、両横綱の奮起に期待し、決議は見送られた。今回、期待を裏切った両横綱に対し、自覚を強く促す意味でも重い決議を取った。
横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「期待に反して2人とも2場所連続で休場した。近年の状況について議論し、内規に従って注意の措置を取ることを決議した。第一人者の自覚を持ち、行動によって示してほしい。来場所、覚悟を決めて備えてもらいたい」と、来場所、進退を懸けて出場することを求めた。
44度の優勝を誇る白鵬と6度の優勝の鶴竜と実績差はあるものの、過去2年、休場の多さはともに同レベル。ともに、最近12場所で休場は8場所、そのうち全休が4場所。矢野委員長は「三分の一は全休。180日のうち、2人とも50パーセント前後の休場。横綱の責任を果たしたとは言えない」と、厳しく指摘した。
過去、史上ワースト8場所連続休場した横綱稀勢の里に初めて「激励」の決議が取られたが、「注意」は初めて。稀勢の里より重い勧告となったことに「毎場所、土俵に上がって、いい結果は出なかったけどやってる姿は見ることができた。そういう意味では同じように比較することはできないことだろう。稀勢の里とは差を付けた。重みからすれば(激励より)一歩踏み込んだことが注意ということ」と説明した。
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