<バドミントン:全日本総合選手権>◇第4日◇25日◇東京・町田市総合体育館◇各種目準々決勝
男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(26=NTT東日本)がベスト4進出を決めた。準々決勝で下農走(23=トナミ運輸)と対戦。第1ゲームこそ落としたものの、第2ゲーム以降は本領を発揮した。第3ゲームでは8連続ポイントを奪うなど圧倒し、2-1で下した。
苦しい展開を跳ね返した桃田は、「1ゲーム目は出だしから主導権を握られ、気持ちで押された。思い切っていけないもどかしさがあったが、乗り越えることができた。開き直って、負けてもいいからすべて出し切ろうとプレーした」と振り返った。
第1ゲームは気持ちで後れを取った。「不安な気持ちが大きくなり、苦しくなってしまう展開。分かってはいるが、思い切っていけず、もどかしかった」。
第2ゲーム以降、本来の姿に戻れた理由については、「コートから監督やチームスタッフ、森本トレーナーの姿が見えて、ここで弱気のまま終わってはだめと思ってからは踏ん張れた」と明かす。積極性を取り戻し、「気持ちで向かっていった」とうなずいた。
今年1月にマレーシアで交通事故にあって以降、11カ月ぶりに復帰した大会でベスト4に進出。苦しみながらもつかんだ勝利に、「勝てたからいえるが、1ゲームでも多くできたことはプラス。逆転勝利は自分の勢いにもつながる」と捉えた。26日の準決勝では、田中湧士(日大)対嶺岸洸(法大)の勝者と対戦する。
◆桃田賢斗(ももた・けんと)1994年(平6)9月1日、香川県三豊市生まれ。小学2年からバドミントンを始める。福島・富岡高3年の12年世界ジュニア選手権で日本人初の優勝。16年4月に発覚した賭博問題で1年間出場停止。復帰後18年世界選手権で男子シングルス日本人初V。19年ワールドツアーで年間11勝(ギネス世界記録認定)を挙げ、東京五輪出場を確実にした。家族は両親と姉。175センチ、68キロ、A型。
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