「DeNA9-2阪神」(9日、横浜スタジアム)
想定外の急変だった。阪神の藤浪晋太郎投手(28)が1点リードの五回に2暴投で同点、勝ち越し点を与えるなど一挙7失点。四回に史上8位のスピードで通算1000奪三振を達成した登板を、白星で飾ることはできなかった。CSを争う4位・広島、5位・巨人はともに敗戦したが、チームは11日にも優勝の可能性が完全消滅する危機となった。
懸命にベースカバーに走った藤浪は、悔しそうに顔をゆがめた。2-1で迎えた五回、連打から1死二、三塁のピンチ。代打・オースティンに対し、抑えようと思うあまり、力みから指先に狂いが生じてしまう。初球150キロスプリット、3球目155キロ直球はいずれも暴投となり、瞬く間に、同点、勝ち越し点を献上。序盤の快投から一転、信じがたい急変ぶりだ。
「ストレートに狙いを絞られて、うまく打たれてしまったという印象です。そんな中でも何とか粘りながら、もうひと踏ん張りしたかったなと思います」
その後もDeNAの勢いにのみ込まれ、1死満塁から佐野の飛球は遊撃・中野と左翼・ロハスの間にポトリと落ちた。お粗末な拙守にも足を引っ張られる形で4回1/3を7安打、今季ワースト7失点で4敗目。連続クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)は5試合でストップした。
三回まで、横浜の虎党は勝利を疑わなかったはずだ。直球は最速159キロを計測。スプリットの落差も十分だった。終わってみれば、四球もオースティンへ与えた1つだけ。改めて復活を印象づけるような投球で試合を支配していただけに、矢野監督は勝負どころでの暗転を悔しがった。
「条件が付くとピッチングは難しくなるから。ランナーを出したところでどう粘るか。良くなってきているからこそ、そういうところをしのげるものが必要になってくる」
四回2死で宮崎からスプリットで空振り三振を奪い、通算1000奪三振を達成。通算986回はロッテ・伊良部を超える歴代8位となるスピード到達だ。藤浪は15年に最多奪三振のタイトルを獲得。節目の記録を白星で飾りたいところだったが、悔しさばかりが残る夜となった。
チームは横浜スタジアム7連敗となり、11日にも優勝が完全消滅する。3位をキープしているとはいえ、上昇気配は感じられない。この試合まで同球場で7連勝中だった藤浪も流れを断ちきれず、いよいよ“終戦”の時が迫ってきた。
◆あす11日にもV完全消滅 阪神が10日・DeNA戦と11日・中日戦に敗れ、ヤクルトが広島戦とDeNA戦で連勝すると阪神の優勝する可能性が完全消滅。阪神は残り11試合に全勝しても73勝67敗3分け、勝率.521。一方、ヤクルトは残り全敗でも74勝67敗2分け、勝率.525となり、阪神は上回れない。
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