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【記者の目】コーチ就任打診なし…阪神の福留への対応疑問、外様だから?悪しき歴史再び - サンケイスポーツ

2016年、ベンチで藤浪(左)に話をする福留。嫌われ役もいとわなかった

2016年、ベンチで藤浪(左)に話をする福留。嫌われ役もいとわなかった【拡大】

 なぜ、簡単に手放すのか-。阪神・福留孝介外野手(43)が受けた戦力外通告に対し、前阪神担当キャップで現運動部阿部祐亮デスクが疑問符を投げかけた。コーチ就任の打診はなかった? 外様だから? 功労者の一人、福留に対する球団の姿勢を問題視した。

 出場43試合、打率・154、1本塁打、12打点。戦力外通告を受けても仕方がない数字ではある。プロ野球選手は個人事業主。1年限りの契約書だけでは、一寸先は闇となる世界だ。

 福留も、この瞬間が訪れることは覚悟していただろう。それと同時に、阪神がどういう対応を見せてくれるのか、気にしていたはずだ。球団サイドは「来季は契約しない」とだけ告げたとみられる。来季コーチ就任の打診はなく、昨年、鳥谷が揚塩球団社長から受けたような引退勧告まで話が及ばなかったようだ。

 福留は成績だけではないチームへの貢献度があった。2度目のコロナ集団感染で株を下げたのは間違いないが、それでも後輩に慕われ、打撃などの指導力を備えていることは明らか。昔とは異なり、今は問題が発生しても相手の意見をまず聞きましょうという時代。その中でも福留はベースカバーを怠った藤浪を試合中に怒鳴りつけるなど、首脳陣ができない嫌われ役をこなした。「俺の心臓には毛が生えている」が口癖のPL魂をもつ男。球団から受けた戦力外通告も冷静に受け止めたのだろう。

 やはり“外様”だからか-。阪神は生え抜きには手厚い。それが首脳陣の人材不足を呼ぶ。悪しき歴史がまた繰り返された。 (前阪神担当キャップ、阿部祐亮)

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