国内 2020.12.19
[ 編集部 ]
関西大学Aリーグを5連覇して初の日本一を目指す天理大学が、第57回全国大学選手権大会の準々決勝(12月19日・東大阪市花園ラグビー場)で流通経済大学を78-17と圧倒し、1月2日の準決勝にコマを進めた。
流経大は3回戦で筑波大と引き分け、抽選で準々決勝進出となり、前回大会で苦汁をなめさせられた天理大に再び挑むチャンスを得たが、完敗で初のベスト4入りはならなかった。
天理大は、関東大学リーグ戦1部の2位チーム相手に計12トライ。
前半8分にラインアウトからの攻撃でゴールに迫り、LOアシペリ・モアラがインゴールに押さえて先制すると、2分後にはサンウルブズなどで国際舞台を経験している副将のCTBシオサイア・フィフィタが力強い走りで大きくゲインしてWTBマナセ・ハビリにつなぎ、追加点。14分にはハーフウェイからテンポよく攻め上がり、PR小鍜治悠太がフィニッシャーとなった。
主導権を握って敵陣で攻め続ける天理大は、23分にはWTB土橋源之助が5点を追加し、31分にはHO佐藤康がインターセプトしてリードを拡大。40分にはディフェンスでプレッシャーをかけてボールを奪い返し、フィフィタがトライゲッターとなり、前半だけで38-0として勝負を決めた。
天理大は後半も手を緩めず、6トライを追加。
流経大は大差をつけられたあと、55分(後半15分)にキックを交えたアタックでWTB中西海斗がこの試合チーム初めての得点者となり、66分にはラインアウトからのモールで5点を獲得。試合終了前にはFB河野竣太が自陣深くから蹴ったボールを自らチェイスしてさらにドリブルし、チーム3トライ目を挙げて意地を見せたが、天理大の大勝に終わった。
敗れた流経大の内山達二監督は、「天理のプレッシャーのなかで自分たちのやりたいラグビーをさせてもらえなかった」と試合を振り返り、キャプテンの坂本侑翼は「天理のアタックに自分たちのラグビーができなかった」と悔やんだ。
一方、勝った天理大の小松節夫監督は、「流経のアタックに対し、ディフェンスでプレッシャーをかけようとやってきた。前半、いい形で効いた。アタックを寸断してターンオーバーできたのが勝因」としながらも、「メンバーを代えてから何本かトライをとられたのが次への反省点」と述べ、準決勝へ向けてチームを引き締める。
そして、キャプテンの松岡大和は、「前半、全員が体を張った」と良かった点を挙げたが、「後半はリアクションが少し遅くなった。ゲインされたあとのリアクションが課題」と反省を口にした。
天理大は1月2日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれる準決勝で、明治大と対戦する。
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