◇9日 全国高校ラグビー大会決勝 桐蔭学園32―15京都成章(花園ラグビー場)
第100回全国高校ラグビー大会は9日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で決勝が行われ、桐蔭学園(神奈川)が京都成章を32―15で下し、2大会連続3度目の優勝を果たした。2連覇は第89~91回大会を3連覇した東福岡以来9大会ぶり、関東勢としては第73~74回大会を2連覇した相模台工(現神奈川総合産)以来26大会ぶり。
ノーサイドの笛と同時に、濃紺のジャージーに身を包んだ男たちが両腕を突き上げた。一人一人に満面の笑みが広がる。桐蔭学園FWのダブルエース、ナンバー8佐藤健次主将(3年)が「やっぱりうれしい。人生でも大事な記憶になると思う」と言えば、ロック青木恵斗(3年)も「この代で優勝できたのがやっぱりうれしい」と胸を張った。
序盤は接戦だった。前半2分に先制PGを許し、さらに自陣ゴール前の戦いが続いた。それでも、桐蔭学園には頼れる2人がいた。
前半19分、相手ゴール前でのスクラム。自陣ゴール前で佐藤が体を張ってボールを奪い、青木が187センチ、110キロの巨体で前進するなどして、つかんだチャンスだった。「『チャンスがあれば行こう』と狙っていた」(青木)。佐藤の突進から青木がボールをつかんで密集をまたぎ、自陣ゴール前の防戦から攻め始めて奪った両チーム最初のトライを豪快に奪った。桐蔭学園FWダブルエースの強さを象徴する一撃だった。
佐藤は1年秋からレギュラーで、青木も2年の春にはレギュラーとなり、以来2人は常に桐蔭学園FWの“ツートップ”として活躍してきた。「コロナによる自粛中はアプリで互いのトレーニングや走った量を共有し、刺激しあって高めあいました」(青木)
もちろん、2人だけでは勝利はない。「神奈川県大会のあと、藤原監督に『2人が目立っていては、チームは強くならない』と言われて意識が変わった」(佐藤)。それから2人は周りを生かし、バックスに成長を促し、チームは試合ごとに進化した。そして迎えた決勝は「2人とも最初から100%出していた」と藤原監督が笑うほどの大暴れで、連覇を引き寄せた。
卒業後、佐藤は早大、青木は帝京大へ進む。最強桐蔭を引っ張った2人はライバルとして競い、また互いを高めていく。
◆桐蔭学園 1964(昭和39)年創立の私立校。硬式野球部やサッカー部も強豪で、ラグビーW杯日本大会の日本代表の松島幸太朗(クレルモン)やプロ野球巨人の高橋由伸前監督らがOB。所在地は横浜市青葉区。岡田直哉校長。
◆連覇は史上9校目 2連覇以上は、桐蔭学園が9校目。最多記録は、第3回から5連覇した同志社中(9~11回には3連覇)。以降、戦前は京城師範(13~15回)、撫順中(21~22回)の計3校。戦後は、秋田工(27~29回=3連覇、31~32回、35~36回)、目黒(52~53回)、相模台工(73~74回)、啓光学園(81~84回=4連覇)、東福岡(89~91回=3連覇)。
関連キーワード
からの記事と詳細
https://ift.tt/2K3qnGu
スポーツ
Bagikan Berita Ini
0 Response to "連覇の桐蔭学園 “最強ツートップ”大学ではライバルに…佐藤健次は早大、青木恵斗は帝京大進学【高校ラグビー】 - 中日スポーツ・東京中日スポーツ"
コメントを投稿