8大会連続の準決勝に臨んだ東福岡(福岡第1)が粘り及ばず、3点差で決勝進出を逃した。

10点を追う後半27分、ゴール前ラックからプロップ本田啓(3年)がトライ。ゴールも決まって3点差とした。ロスタイムは1分。京都成章のキックオフを自陣で受けると、自慢のBKがスペースを突き、相手陣へ攻め込んだ。

最後はWTB西端玄汰(3年)が右サイドを突破。トライが決まれば逆転だったが、タックルを受けて、タッチラインに出された。直後にノーサイドとなり、西端は「タッチに出たことで自分がトライを決めきれず、このチームを勝たせられなかった。『やってしまった』と思った」と悔しそうな表情で振り返った。

準々決勝では東海大大阪仰星(大阪第1)と21-21。ロスタイム18分の死闘を戦い抜き、抽選の末に4強入りを決めていた。藤田雄一郎監督(48)は「(3回戦で競り勝った)石見(智翠館)さんの思い、仰星さんの思いを、彼らが背負ってやってくれた」と口にすると、言葉を詰まらせて目を潤ませた。

中1日で戦い抜いた教え子たちを見つめ「ヒガシ(東福岡)の新たな『粘り強く』という、カルチャーを作ってくれた」とたたえた。【松本航】

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