まさか、イカ焼きが飛び出すとは…。
タイガースの親会社、阪急阪神ホールディングスの株主総会は毎年、何か〝事件〟が起きてきた。子会社の所有するプロスポーツチームの勝ち負けが、親会社の株主総会で大騒ぎされるなんて、世界中にあるのだろうか?
ニューヨーク・ヤンキースはどうなんだろう? 銀河系軍団レアル・マドリードはどうなんだろう? 詳しくは知らないし、調べたこともない。おそらく世界中で阪神タイガースだけだろうなぁ、こんな総会が開かれるのは。
自分が勝手に思い描く「株主総会」の概念から大きくかけ離れたビッグイベントを何度も取材していくうちに、今では「阪神の負けが込むと大荒れ必至」と当たり前のように思ってしまっている。まさに、〝不思議の国の株主総会〟だ。
とはいえ、「イカ焼き問答」はうれしかった。遠い昔、イカ焼きが大好きな大先輩のトラ番キャップがおられた。
「あした、甲子園に来る前に、イカ焼き、買ってこい!」
そう命じられ、大阪・梅田の阪神百貨店地下食品街でしか売っていなかった超名物を、自分の分まで購入して甲子園へ。結局、おごってもらって、一緒に並んで甲子園の記者席で食べたイカ焼きは、特別においしかった。
よほど好きだったのか、その先輩、「番記者ひとりごと」という当時、サンスポに毎日掲載されていた記者コラムに「甲子園でイカ焼きを販売すべし」と主張していた。先見の明か。30数年前の提案が、実現に向かって一歩前進⁉
厳しい意見は少数あった今年の総会だが、罵声飛び交う…までは至らなかったらしい。
「個人的には、開幕9連敗を含めた、序盤の大失速をとがめる質問がもっと浴びせられるのかと思っていました。でも、終わってみれば、矢野監督への苦言はありましたが、交流戦でチームが巻き返し、現状はセ・リーグ4位ですからね。選手の頑張りが、モノ言う株主の機先を制した感じです」
初めて株主総会を取材した現在のトラ番キャップ・長友孝輔の感想だ。
長友説を信じるなら、株主の猛突っ込みを未然に防いだのは、交流戦で活躍した大山であり、サトテルであり、青柳であり…。選手が奮闘すると、経営者側は火だるまにならずに済む-。これも、〝不思議の国の株主総会〟ならでは。
もし、株主になって、タイガースにいろいろ申せるとしたら?
すかさずを手を挙げたのは、甲子園での練習を取材していたサブキャップ・新里公章だった。
「願いは1つです。甲子園に住み着いているカラスを追っ払ってもらいたいです。きょうも、カラスにお弁当を奪われた記者が発生してしまいました。年々、ずうずうしくなっています。僕らが近くにいても逃げないんですよ、アイツらは。われわれ記者に、安心して働ける職場環境を!」
過去に、おにぎり、ヨーグルトなどを盗まれ、「甲子園カラス被害者の会・会長」も兼務するのが新里。大マジだった。
いつの日か、株主になって、総会で「カラス追放」を提案するかもしれません。その時は、どうぞ真剣に聞いてやってください。
この記事をシェアする
からの記事と詳細
https://ift.tt/hU7zVux
スポーツ
Bagikan Berita Ini
0 Response to "【虎のソナタ】虎番の敵「甲子園のカラス」追放を! 阪急阪神HD株主になったらぜひ提案 - サンスポ"
コメントを投稿