女子テニスで、4大大会4度の優勝を誇る大坂なおみ(24=フリー)が、27日開幕のウィンブルドン(英ロンドン)を欠場することを18日、発表した。5月の全仏1回戦で左足のアキレス腱(けん)を痛め、リハビリを行っていた。しかし、「芝への夢は去った」と自身のSNSに投稿し、ウィンブルドン欠場を明かした。
この欠場で、左股関節の故障でリハビリ中の男子の錦織圭(32=ユニクロ)と合わせ、日本の男女のエースが、ウィンブルドンを欠場することになる。それだけではない。本戦出場が確定している日本選手は、男子が世界102位の西岡良仁(26=ミキハウス)、同127位のダニエル太郎(29=エイブル)の2人、女子は同99位の土居美咲(31=ミキハウス)のたった1人だ。
予選は20日から始まる。この予選から、日本選手が誰も本戦に勝ち上がらないと、男女合わせて日本選手は3人だけの出場だ。ウィンブルドンで日本選手が3人だったのは、男子が出場がなく、女子が2人しか出場できなかった02年以来20年ぶりの少なさとなる。
男子の本戦入りを決めている2人も、現時点では世界ランクがトップ100以下だ。8月29日開幕の全米(ニューヨーク)では、本戦ではなく予選からの出場も考えられる。女子の土居も、99位とトップ100ギリギリの位置で、これ以上、ランキングを落とすと、予選に回る可能性もある。
錦織、大坂の出場が間に合わなければ、4大大会に日本選手がいない最悪の状態にもなりかねない。4大大会に日本選手が男女ともに出場できなかったのは、82年全豪が最後だ。日本テニス界にとって、「失われた10年」と言われた80年代前半。その悪夢の再現だけは避けたいところだ。【吉松忠弘】
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