3年後に愛知県内を中心に開催されるアジア競技大会の組織委員会は27日、名古屋市内で理事会を開き、大会経費を縮減するため選手村の整備を取りやめることで主催者側と協議する方針を確認しました。
この中で、組織委員会の会長を務める愛知県の大村知事は「東京オリンピックをめぐるさまざまな事件で公金が投入される大規模なスポーツ大会への世論は大変厳しくなっている。県民、市民の理解をいただきながら準備を進めていく必要がある」と述べました。
そのうえで大村知事は、スポンサー集めが困難となっているうえ、原材料費が高騰する中、経費の縮減が必要だとして、名古屋市港区の名古屋競馬場の跡地に建設する予定だったメインの選手村の整備を取りやめる方針を説明しました。
選手の宿泊施設には既存のホテルを活用する予定だということで、今後、主催者のOCA=アジア・オリンピック評議会による視察を経て、秋までには正式に決定する見通しだということです。
このほか、理事会では、スポンサー企業を集める広告代理店を国内の大手から選ぶのではなく、国内外から広く公募する方法に改める議案が提出され、承認されました。
また、理事会に先立って、大村知事は記者会見で「競技数や選手団の規模を縮減できないか協議を進めている」と述べ、オリンピックで実施される32の競技以外の削減について、OCAと協議していることを明らかにしました。
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