世界2位の大坂なおみ(23=日清食品)の連勝が23で止まった。同25位のマリア・サカリ(ギリシャ)に0-6、4-6の69分でストレート負け。2度の試合前棄権はあるが、試合をして敗れたのは、20年2月の女子国別対抗戦フェド杯でソリベストルモ(スペイン)にストレート負けして以来となった。また、今大会で世界1位奪回のチャンスもあったが、それもなくなった。

大坂が久しぶりに見せた悪癖だった。調子が悪いだけで嫌気がさし、球を追わなくなる。昨年8月の全米前哨戦以降は、決して見せなかった精神的な弱さが、久しぶりに顔をのぞかせた。完全な自滅で、世界女王に返り咲く好機も逸した。

大坂は、第1セットの第1ゲームで、自分のサービスゲームを40-0リードから落として歯車が狂った。第1サーブが35%しか入らず、第2サーブを相手に狙われ、思うようにプレーできない。第1セット、奪った得点はわずかに8点で1ゲームも奪えず。第2セットは4-1とリードするが、そこから5ゲームを連続で落とし力尽きた。

今大会、決して絶好調というわけではなかった。球がバウンドして止まるような遅いコートで、飛んでくるのを待ち切れない。自分が打ったショットは返球される確率も高く、海風の対応も求められ、なかなか乗り切れなかったようだ。