今月24日に亡くなったバルセロナオリンピック、柔道の金メダリスト、古賀稔彦さんの告別式が29日、神奈川県内で営まれ、多くの人たちが別れを惜しみました。
古賀さんは鮮やかな背負い投げを持ち味に「平成の三四郎」と呼ばれ、バルセロナ大会を含めてオリンピック3大会に出場しました。
2000年に現役を引退したあとは、全日本女子のコーチや大学の総監督を務めるなど後進の育成に尽力し、今月24日、がんのため53歳で亡くなりました。
古賀さんの告別式は、川崎市内の寺院で営まれました。
古賀さんの後輩でバルセロナ大会で金メダルを獲得した吉田秀彦さんや、古賀さんの指導を受けてアテネ大会で金メダルを獲得した谷本歩実さんなど、親交のあった関係者、およそ1000人が参列しました。
式では、吉田さんが弔辞を述べ「早すぎますよ。亡くなる前日、先輩の手を握ったら手を握り返してくれましたね。その感触が今でも残っています。先輩と出会って、追いつきたいと思うようになり、いつか同じ世界の舞台で戦いたいという夢ができました」と、ことばを詰まらせながら振り返りました。
そして、「もっと先輩と語りたかったです。さよならは言いたくないので、お疲れ様でした」と語りかけました。
このあと参列した人たちは、古賀さんのひつぎを乗せた車が出発すると静かに手を合わせて見送っていました。
谷本歩実さん「古賀先生の心 伝えていきたい」
そのうえで「『お前には全部教えてきたつもり』とおっしゃっていたので、私が次につなげていく。日本だけでなく世界の柔道家に古賀先生の心を伝えていきたい」と話していました。
谷亮子さん「世界の柔道家やファンが愛した柔道家」
そして「世界中の柔道家や多くのファンが本当に愛した柔道家だった。先輩の柔道と、やさしさや笑顔はこれからも輝き続けると思う」と話していました。
野村忠宏さん「先輩の遺志を引き継いでいく」
古賀さんとの思い出については「アトランタで一緒に戦って、どのように取り組まないといけないか学べだおかげで私もチャンピオンになれた」と振り返ったうえで「柔道の厳しさとともに、楽しさや魅力も伝えてこられた先輩の遺志を引き継いでいく」と話していました。
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