東京五輪第4日 柔道男子73キロ級 ( 2021年7月26日 日本武道館 )
柔道男子73キロ級の大野将平(29=旭化成)が、好発進した。16年リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得し、今回の柔道代表では唯一五輪2連覇に挑戦できる立場で、日本のエースと呼ばれる男の戦いが幕を開けた。
落ち着いていた。初戦となった2回戦でライク(ルーマニア)にはしっかりと組むスタイルで相手を威圧した。そして一瞬の隙をついて、1分39秒で鮮やかに内股を決めて、一本勝ち。余裕すら感じる横綱相撲だった。
さらに3回戦でもチログル(トルコ)を圧倒。冷静に寝技に持ち込み、2分52秒に横四方固で一本勝ちとなった。
不安要素もあった。出場予定だった3月のGSタシケント大会を、左大腿部筋損傷のため回避。実戦は昨年2月のGSデュッセルドルフ(ドイツ)大会が最後で、1年5カ月のブランクを経てのぶっつけ本番だった。そんな壁も、絶対的王者の大野の前では、無力だった。
◆大野将平(おおの・しょうへい)1992年(平4)2月3日生まれ、山口市出身の28歳。7歳で競技を始め、中学から柔道私塾・講道学舎に入門。世田谷学園―天理大。13、15年の世界選手権を制し、16年リオ五輪で金メダル獲得。17年は一時競技を離れ、本格復帰した18年はアジア大会優勝。19年の世界選手権は初戦から6試合オール一本勝ちで4年ぶりに制覇。旭化成所属。得意技は大外刈り、内股。右組み。1メートル70。
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