◆東京五輪 体操男子個人総合決勝(28日・有明体操競技場)
男子個人総合決勝が行われ、予選首位通過の橋本大輝(19)=順大=が6種目合計88・465点で、五輪史上最年少で個人総合の金メダルを獲得した。北園丈琉(18)=徳洲会=は合計86・698点で5位。橋本は日本選手団でこの日の最後に13個目の金メダルを獲得し、前回16年リオデジャネイロ大会の12個を早くも超え、体操ニッポンは男女含め五輪通算100個のメダルに到達した。
橋本が体操を始めたキッカケとなったのが2人の兄。5歳上の拓弥さんと3歳上の健吾さんだ。自身も東海大大学院まで体操を続け、弟の成長を見守ってきた長男・拓弥さん(24)がスポーツ報知に手記を寄せ、大輝の強さの秘密を明かした。
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正直、「大輝は今年の五輪は無理だな」と思っていました。代表選考会1発目の4月の全日本選手権で7位スタート。五輪代表圏内と約2点差。信じていなかったわけではないですが、さすがに厳しいなと。決勝のチケットを取る前に行くか迷ったんです。大輝に「行った方がいい?」って連絡したら「俺、優勝するから来てよ」と返事が返ってきて。こいつすげえなと。優勝で有言実行ですもんね。
昔から気が強いイメージはありませんでしたが、誰よりも練習している自信はあると思います。僕が大学生の頃、休日に実家へ戻るタイミングで当時、大輝が練習していた市船高の練習に参加させてもらったんです。「大輝って、どんな練習するんだろ?」と気になって見ていたら、めっちゃくちゃ練習する。演技を前半と後半に分けて行う通しの練習では、後半を10本もやったと思ったら、その後に前半の練習も始めたり。それを全6種目やってるんです。練習の量がケタ違い。みんなの2~3倍どころじゃない。「マジでこいつすげえな」と思いました。
大輝からはよく、練習動画が送られてきます。体の使い方とかの感覚が僕と似てるんです。大輝が行き詰まってるなと感じたときには、アドバイスもしました。新しい技を習得したときって、「練習でできる→試合でできる→当たり前にできる」って流れが一般的なんですが、大輝は間が1個抜けている。「(跳馬でDスコア5・6の難技)ロペス始めたんだよね」って聞いて、2週間後に実家に帰ったらもう完璧な完成形を見せられて「マジでふざけんな!(笑い)」って思いました。「(Dスコア5・2の)ドリッグスより簡単なんだよね」って言われて「簡単なわけねえよ!」ってツッコミましたね。
力を出し切れれば、結果はついてくる。大輝の実力だったらそれが普通。100%のパフォーマンスができたら、大輝は絶対に優勝できると信じていました。
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スポーツ
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