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三宅宏実「コーチとして、私自身も高めていきたい」/引退会見一問一答 - ニッカンスポーツ

重量挙げ女子でオリンピック(五輪)2大会連続メダルの三宅宏実(いちご)が、36歳の誕生日を迎えた18日に都内で引退会見を開き、21年間の競技生活を終えた。「競技生活を本日をもって引退致します。多くの方々の支えがあり、今日まで競技を続けることができました」と報告して始まった会見では、1つ1つの質問に「ご質問ありがとうございます」と述べながら答え、誰からも愛された実直な人柄がにじんだ。

(冒頭にマイクを握り)

「初めて銀メダルを獲得したロンドンは選手のピークでした。リオでは4年の重みを改めて感じました。その時はケガが治れば、記録も戻ってくると思ってましたが、ケガが治らず、さらなる記録の低下で、もうだめかなと思うことがありました。引退した仲間や、かかわってくれた全ての人の力があり、東京五輪では結果を残すことは出来なかったんですが、いま出せる自分の限界を納得した大会でした。重たいものはこれから持つことはできませんが、技術と思考は磨くことができる。今後につきましては、所属のいちごでコーチとして、選手の成長とともに私自身も高めていきたい。大好きな競技を長く続けられたことは幸せで、無我夢中になれた競技人生を送ることができました」

-五輪の舞台はどんなものだったか?

「ちょっと難しいですね。五輪の舞台から夢をもらったところからスタートしたので、経験するとまた出てみたいと思わせてくれる舞台であり、人生の通過点でもあるのかなと思ってて、そういう経験ができてよかったと思ってます」

-自分でほめてあげていいところは?

「飽き性なので、何事も続かないんですけど、唯一、継続してできたのはよく頑張ったかなと思います」

-三宅家として?

「おじ(義信さん)の1964年から2020年まで。多くの方に重量挙げを知ってもらえたのは非常にうれしく、これからも記憶の中にずっと残ってほしいな。これからの選手の活躍を私自身もサポートしたい」

-技術と思考はまだまだ伸びると話したが、コーチとしてまだ挙げていくのか?

「シャフトを完璧に挙げるのもテクニックがあり、すごく難しい。自分の中の反省点をみつめ、一緒に高めあいながら成長して、解決、改善できたら良いなと思います」

-重量挙げの魅力は?

「重たいものを挙げる世界、持てている時は一番楽しいです。どれだけ強くなったかはっきりわかるからこそ、やりがいがあり、無我夢中になれた。考えることも多かった。魅力にとりつかれました」

-最近チャレンジしたことは?

「引退を決めて最初に向かった先は英会話のスクールに通いました。車の免許の合宿にも」

-神がかった瞬間は?

「最も選手としてピークはロンドンでしたが、その前年の11年に日本記録を更新した時がゾーンに入った瞬間。その瞬間は重さを感じなかった。その後10年間、もう戻ってこなかったですけど、その時はすごく充実してて、いまでも感覚は残っています」

-誕生日に会見?

「聞かれるんじゃないかなと思ってました(笑い)。本当は早い時期にやりたかったのですが、狙ったわけじゃないんですけど、大安でもあり、本当に今日はたまたま決まって。年を重ねた日にけじめで、新たなスタートが始まった。良いスタートが切れるように頑張っていきたい」

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