打線のキーポイントは3番「前川3番固定も“あり”」
セ・パ交流戦が終了し、23日からリーグ戦が再開される。セ・リーグは首位・阪神が交流戦で12球団中10位の7勝10敗1分と失速し、交流戦初優勝を果たした2位・DeNAが2.5ゲーム差に急接近。3位に浮上した巨人も阪神に5.5ゲーム差と迫り、さらにその0.5ゲーム後ろに4位・広島が続いている。現役時代にヤクルト、阪神など4球団で21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、今後の展開を読む。
2位・DeNAに6ゲーム差をつけて交流戦に突入した阪神だったが、思わぬ急停止。交流戦は“借金3”で、11勝7敗で交流戦優勝のDeNA、同じく11勝7敗の巨人(得失点率で交流戦3位)、9勝9敗の広島などの追い上げを許した。阪神のチーム状態が悪いのは確か。ただし、野口氏は「シーズンはまだ半分以上残っている。我慢していれば、チーム状態が逆転することも十分考えられる。大事なのは仮に並ばれ、追い越されることがあっても、慌てずについていくことです」と語り、「経験豊富な岡田(彰布)監督は当然ご承知でしょう」とうなずく。
阪神が復調する上でポイントとなるのは、中継ぎ陣の整備。野口氏は「抑えの岩崎(優投手)は安定していますが、昨年中継ぎで活躍した湯浅(京己投手)、浜地(真澄投手)、一時その役割を果たしていた及川(雅貴投手)が不振で抹消されているのが痛い」と指摘する。「当面は岩貞(祐太投手)、加治屋(蓮投手)らの働きが鍵になると思います」と見る。
打線では、3番が問題だ。シェルドン・ノイジー外野手が打率.237(22日現在、以下同)の不振。交流戦最終戦の18日・ソフトバンク戦を含め、3試合で代わりに3番を務めたのが、高卒2年目・弱冠20歳の前川右京外野手である。野口氏は「私は前川のスイングの鋭さに、高校(奈良・智弁学園高)時代から注目していました。3番に固定するのも“あり”だと思います」との見方を示す。「昨年は近本(光司外野手)に3番を打たせたこともありましたが、1番・近本、2番・中野(拓夢内野手)のコンビは崩さない方がいいと思います」と持論を述べた。
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