◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 事前(28日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)
前週「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」で通算18勝目を挙げて帰宅すると、愛息子がなんだかしょげていた。「同じ日にサッカーの区大会で優勝して、もっと祝ってほしかったみたい」。思わぬ形で長男・悠人くんから主役を奪ってしまった谷原秀人は「悪いことしたな」と苦笑した。
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20歳の長野泰雅をプレーオフで下し、今季初優勝を挙げた。今年の優勝者を見れば、蝉川泰果、平田憲聖、金谷拓実に中島啓太と20代の選手がどんどん力を示している。「時代が変わってきているのも分かるし、今からがもっと楽しみ」と期待を寄せつつ、練習場で自分よりドライバーショットを先に運ぶ若手を見ると「曲がらないし、いいなあ」と愚痴もこぼれる。
自身のモチベーションはひたすら自己研鑽。「『若手に負けたくない』はない。自分がちょっとずつ、うまくなりたいだけ」と向上心は尽きず、東北福祉大の後輩・岩田寛に谷原の強みを聞けば「やる気なさそうなのに、いつも練習しているし、いつもうまくなろうとしているところ」とゴルフ熱の高さは周知の事実。「体がついてこないのが苦しいところ」と話したが、練習やスイング研究への意欲が消えることはない。
「うまくなれば、絶対に結果も悪くはならないはず」と努力の先に得られるものは大きい。同時に、その大変さも身を持って知っている。「何ごとも、優勝っていう経験はなかなかできないから」と、すねる息子にも精一杯の「おめでとう」を贈った。(北海道千歳市/谷口愛純)
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