宇野史上3人目の5連覇ならず - auone.jp

フリーで演技する宇野昌磨（代表撮影）

◇フィギュアスケート　全日本選手権　第２日（２６日、長野・ビッグハット）

　男子フリーが行われ、ショートプログラム（ＳＰ）３位から出た宇野昌磨（２３）＝トヨタ自動車＝はフリーは１９０・５９点の２位と巻き返し、ＳＰとの合計２８４・８１点で総合２位に。５大会ぶり５度目制覇を果たした五輪連覇の羽生結弦（２６）＝ＡＮＡ＝に約３５点の大差をつけられ、史上３人目となる５連覇はならなかった。

　それでも納得のいく演技だった。宇野はフィニッシュを決めると右手を突き上げ、はしゃぐように何度も飛び上がって喜んだ。昨年の全日本では実力不足で挑戦できなかった冒頭の４回転サルコーを成功。３番目演技の４―２回転の２連続トウループジャンプが不発になったが、後半で予定の２連続３回転ジャンプをとっさの判断でやめて、４回転トウループを跳びきってリカバーした。

　羽生と同じく１０か月ぶりの実戦だった。演技ができる喜びに心がふるえた。試合後、開口一番、「今後どうなっていくか分からないけど皆さんの感動できる演技ができるように日々、精進していきたい」と感謝を述べた。

　あっという間に時が過ぎていった。「気づいたら自分の出番、気づいたら３個目のジャンプをパンクしてて」と宇野。「試合に出れたことが次につながる経験になった。出られて良かったし、自分で言うのもなんだけどみんなが楽しめる大会になって、僕が皆さんに届けられる一部になった。もっと皆さんの前で演技したいです」と笑顔がはじけた。

　「羽生選手、（３位の）鍵山選手ら強豪といっしょに滑れることでいい刺激になる」と宇野。コロナを乗り越え精神的にも成長した２３歳は「失敗しても他の部分で素晴らしい点数を取れる選手にならないと世界トップとは戦えない。もっと技の精度を上げていきたい」とあくなき精進を誓っていた。

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