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ロッテ・吉井マジック!水曜12連勝でしょう 8年目の苦労人「4番・茶谷」起用実った先制V打 - スポニチアネックス Sponichi Annex

パ・リーグ   ロッテ7-3オリックス ( 2023年5月17日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>(左から)4勝目の小島、4番で2本のタイムリーの茶谷、タイムリー2本の安田(撮影・長久保 豊)
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 采配も柔軟なら、会話も柔軟だ。ロッテ・吉井監督は「コーチ陣に反対されてきてようやく実現した」と笑い、プロ8年目で初めての「茶谷4番起用」プランを監督に就任した昨秋から温めていたことを明かした。

 通算本塁打はわずか1本だが打率・377を誇るつなぎの4番に託し「知らなかった」という4月29日以来の単独首位に浮上した。ソフトバンクを戦力外となり、ロッテに育成で入団した苦労人に、指揮官は「本当は長打でドカーンと還してくれる人がいいが、誰が一番ヒットを打つ確率が高いか考えたら茶谷だった」と期待。4回無死一、三塁で田嶋から中前適時打で先制。5回2死三塁は詰まった打球が三塁ベースに当たる適時二塁打だ。

 05年にサブロー(現2軍監督)をつなぎの4番として起用し、日本一に導いたバレンタイン監督の采配と似ている。36試合目で36通り目の打順と臨機応変だ。2人はメッツとロッテで計3年間、投手と監督という間柄だった。吉井監督はメジャー球団も渡り歩き、発想が柔軟。試合前練習は他球団の監督と違ってユニホームを着用せず、ハーフパンツでベンチから見つめる。一部の選手も半ズボンで打撃練習をする。日本では異例の光景だ。

 打順は「たまたま。どれが一番勝ちに近づけるか考えた」と組んだのが36通り。選手が準備しやすいように前夜に決め、伝えてから帰宅させる。選手の意見も聞く対話路線。茶谷は「ただ4番目というだけ。周りもふざけて(いじられて)リラックスできた」と振り返った。ファンからはSNSで「茶柱が立った」と称えられた。

 吉井マジック。水曜日の連勝が昨年8月から12に伸びたのもマジックだ。(神田 佑)

 ◇茶谷 健太(ちゃたに・けんた)1998年(平10)1月16日生まれ、神奈川県出身の25歳。山梨・帝京三では3年時にエース兼4番。15年ドラフト4位でソフトバンク入団。1年目に野手に転向し、17年10月8日楽天戦で1軍初出場&初安打。18年オフに自由契約となり、19年1月に育成選手としてロッテ入り。同年オフに支配下選手となった。1メートル86、90キロ。右投げ右打ち。

 ▽ロッテの05年「ボビーマジック」 バレンタイン監督は相手先発で打順を組み替え、シーズン146試合で125通りのオーダーで戦った。捕手では里崎と橋本を併用するなど、競争意識と休養を与えながら士気を高めた。交流戦で初代王者。首位ソフトバンクに4.5ゲーム差の2位で終わったが、プレーオフを勝ち抜き、31年ぶりのリーグ優勝を果たした。日本シリーズでは阪神に4連勝し、31年ぶりの日本一に輝いた。

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