U-20日本代表は21日、U-20ワールドカップのグループリーグ第1戦でU-20セネガル代表と対戦し、1ー0で勝利。MF松木玖生(FC東京)が前半15分に左足シュートを決め、これが決勝点となった。コロンビアとの第2戦は24日に行われる。
コロナ禍で国際大会の経験が乏しい世代が、初のW杯に挑んだ。日本は4-2-3-1の布陣。GKは木村凌也(日本大)、4バックは左からDF高橋仁胡(バルセロナ)、DF田中隼人(柏)、DFチェイス・アンリ(シュツットガルト)、DF高井幸大(川崎F)。ボランチ2人はMF福井太智(バイエルン)とMF佐野航大(岡山)。2列目は左からMF北野颯太(C大阪)、松木、MF永長鷹虎(川崎F)。1トップはFW熊田直紀(FC東京)となった。
序盤から攻勢を強める日本は前半11分、北野のパスを受けた佐野が左サイドの深い位置からクロスを上げる。ニアサイドの松木がヘディングシュートで合わせるが、威力はなくゴールにつながらない。だが、その攻め気はすぐに結実する。同15分、相手のクリアボールを高井が拾い、永長、福井とパスをつなぎ、松木がボールを収めると、PA手前から左足を一閃。ゴール右隅に地を這う弾道で突き刺し、日本に先制ゴールをもたらした。
先制に成功した日本だが、身体能力で勝るセネガルの攻撃を受ける。前半21分、DFスレイマン・バスの突破からクロスを上げられ、PA内の混戦からFWサンバ・ディアロにゴールネットを揺らされた。だが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によるレビューでオフサイドが認められ、ノーゴールの判定。日本はVARに救われ、リードを保つことになった。
守備では一瞬の隙を突かれるものの、日本は積極的な攻撃で相手のゴールを脅かす。前半30分、永長が右サイドから逆サイドに大きく展開すると、ボールはPA左で待ち構える佐野のもとへ。しかし、ダイレクトシュートはミートせず、決定機を生かすことはできなかった。
前半を1-0のリードで折り返した日本は、ハーフタイムで1人を交代。高さで不利を強いられていた永長に代えて、MF山根陸(横浜FM)を投入する。山根はボランチに入り、ボランチの佐野が右サイドハーフに移動した。より前目の位置から佐野は何度もチャンスを作る。後半5分、福井のパスを受けてPA右からシュートも、相手GKの正面に当たる。同14分には右サイドで巧みな個人技を披露。1対1を制し、チャンスメイクを果たした。
日本は後半22分にサンバ・ディアロの反転を許し、PA手前から右足シュートを放たれるも、わずかにゴール右外に逸れる。同27分にはFWマメ・モル・フェイのPA内からの右足ボレーも、ゴール上に大きく外れた。手数の少ない攻撃でゴールを脅かすセネガルに対し、日本はアンリと田中を中心に慎重に守備を固めていく。
日本は後半35分、熊田と北野を下げ、DF屋敷優成とFW福田師王を投入する。危ない場面を作りながらも、最後は佐野に代わってMF安部大晴も起用し、そのまま1-0で逃げ切りに成功。W杯初戦を価値ある白星で飾った。
(取材・文 石川祐介)
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