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RFEF、ヴィニシウスへの人種差別に対する制裁を決定…バレンシア側は一部処分内容に異議申し立てへ - SOCCER KING

RFEFは23日、バレンシアに対する制裁を発表 [写真]=Getty Images

 スペインサッカー連盟(RFEF)は23日、バレンシアレアル・マドリードに所属するヴィニシウス・ジュニオールへの人種差別に対する制裁を科した。

 事の発端となったのは、21日に行われた『ラ・リーガ第35節 バレンシアvsレアル・マドリード』の一戦。試合前から一部のバレンシアサポーターによるヴィニシウスへの人種差別的なジェスチャーが横行していた。とりわけ、70分過ぎには南スタンドに陣取るサポーターから人種差別的発言を受けたヴィニシウスが激昂し、試合が約10分程度止まる事態にまで発展。スタジアム全体に人種差別発言を咎めるアナウンスが発せられた後、試合は再開されたが、終盤にヴィニシウスが退場処分を受けた場面では、スタンドから同選手を侮蔑するチャントが歌われていた。

 この騒動を受けてバレンシアは22日、ヴィニシウスへの人種差別行為に及んだサポーターに生涯に渡って入場禁止処分を科すことを発表。警察の協力の下、すでに3名を特定しており、全員に同処分を適用している。

 そしてRFEFは23日、バレンシアに対する制裁を発表。「ヴィニシウスに対する人種差別的な罵声があったことが証明されたとみなし、試合の正常な進行が妨げられたため、違反は非常に重大である」と結論づけて、『エスタディオ・デ・メスタージャ』の南スタンドの5試合閉鎖および罰金4万5000千ユーロ(約670万円)を科すことを決定した。

 一方でバレンシアは同日、5試合に渡る一部スタンドの閉鎖処分に対しては、異議申し立ての意向を表明。理由としては、制裁に至るまでの過程における証拠が不十分であることを、またヒアリング調査等が実施されていないことを挙げている。加えて、今回の騒動に関与していない大多数のサポーターから「自分たちのチームを観戦する機会を罰し、奪うことは、まったく不釣り合いで、不公平」と主張した。

バレンシアCFは、競技委員会がクラブに科した不当かつ不釣り合いな制裁、すなわち5試合のグラダ・デ・アニマシオン(南ゴール裏)の閉鎖について、全面的に同意せず、憤りを表明する。バレンシアCFは、RFEFの競技委員会のこの決議の中で、国家警察とラ・リーガの主張とは矛盾する証拠が示されている事実を公に糾弾したいと思います。さらに、この制裁は、クラブが見ることのできない証拠に基づき、私たちに聴聞の機会を与えることなく決定されたものです」

バレンシアCFは、人種差別や暴力行為を最も強い言葉で非難するつもりです。そのような行為はサッカー界にも社会にも存在せず、私たちはこの惨劇を根絶するために最も強力な方法で行動し続けるでしょう。そのため、バレンシアCFは、先週日曜日に起こった出来事を明らかにするために、警察およびすべての関係当局と事件発生時から協力しています。加えて、私たちは、警察が人種差別的行為に及んだと特定したサポーターをスタジアムから生涯追放するという最大限の制裁を適用しています」

「そのため、私たちはこのような残念な事件に関与していないすべてのサポーターから、自分たちのチームを観戦する機会を罰し、奪うことは、まったく不釣り合いで、不公平で、前例のない措置であると考え、これに反対して戦うつもりです」

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