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【巨人】村田真一氏、最終S初戦に山口使えるのは大きい - スポーツ報知

◆2021JERA クライマックスシリーズ セ 第1S第2戦 阪神2―4巨人(7日・甲子園)

 「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」第1ステージ(S)第2戦は、シーズン3位の巨人が同2位の阪神に逆転勝ちし、連勝で突破を決めた。2戦連続で4番に入った丸が3回に逆転2点打。8回には追加点につながるセーフティーバントを決め、左脇腹痛で欠場した岡本和の穴を埋めた。投手陣は救援の戸郷が3回無失点の好投を見せるなど、短期決戦仕様の積極的な継投が的中。CS最多タイとなる8人のリレーで守り切り、10日から始まる最終S(対ヤクルト)に進出した。

 一言で表すなら守り勝ちやね。特に3イニング投げた戸郷は不安定やったけど野手がしっかり守った。3回の若林の併殺しかり、4回の丸のライナー好捕しかり。特に若林は普段サードを守らないのに三塁線の難しいバウンドをよく捕った。3回の逆転で、後のない阪神が焦ったのか、甘い球を打ち損じてくれたのも大きかったよね。3~5回を無失点でしのいだからこそ試合が落ち着いた。

 打撃で言えばタイムリーにバントに大活躍の丸はもちろんだけど、3回無死一、二塁からつないだ八百板。いい仕事をしたよね。

 この連勝は大きいよ。現在の先発5投手の中で、おそらく2番目の位置付けだろう山口をヤクルトとの最終S初戦に回せた。なぜ山口が2番目かというと、勝ち星にこそ恵まれていないけど、今季15試合で10試合は2失点以内に抑えている。安定感と経験よね。

 そうすると2戦目はメルセデス、3戦目には中5日で菅野と無理せずにローテを回せる。原監督は山口をこの試合で投げさせることも考えたと思うけど最終Sもにらみながら、阪神と相性がいい高橋と、昨年の日本Sでリリーフ実績のある戸郷をワンセットにしてこの2戦目に送り込んだ。それで連勝突破。まさに計算通りちゃうかな。

 和真の状態やビエイラの調子など不安がないわけではないけど、パワーを温存して勢いに乗ってヤクルト戦に臨める。原監督含め短期決戦の経験値は巨人の方が上。打線も上向きだし「下克上」、夢物語でなくなってきたと思うよ。(スポーツ報知評論家・村田真一)

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