今年からF1には10%の再生可能エタノールを含まなければならないE10燃料が導入された。エタノールが燃料に入ると以前のものと同じ量で生み出されるエネルギー量が少なるなり、パフォーマンスが低下する。その損失は25馬力と推測されている。
レッドブルは、F1から撤退した昨年までのエンジンサプライヤーであるホンダと契約を結んで、E10燃料への対応を含めた2022年の新型F1パワーユニットの開発を委託し、新たに設立したエンジン部門であるレッドブル・パワートレインズで運用するという体制をとっている。
迎えた決勝、レース終盤までレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは2位を走行していたが、残り3周のところでパワーを失ってピットでリタイア。フェルスタッペンがリタイアして3位に浮上したセルジオ・ペレスもファイナルラップで同じ問題が起こってリタイアした。
マーク・ヒューズは、レッドブル・レーシングのF1エンジンに起こった問題は、燃料のキャビテーションが原因だと考察する。キャビテーションとは、液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象をさす。
燃料のキャビテーションは、燃料の最後の残骸がほぼ空のタンクの周りにポンプで送られるときに発生する傾向がある。想像できるように、燃料は車からの負荷によって激しく揺れ動き、タンクのバッフルシステム(水流・気流の防止装置)がどれほどうまく設計されていても、これが発生すると燃料の温度が上昇する。
今年導入されたE10燃料は、以前に使用された完全な化石燃料よりも高温で稼働するため、キャビテーションのしきい値が変更された。タンクをほぼ乾いた状態で走らせることを含め、テストで完全なレースシミュレーションを行うのに十分な準備時間を持っているチームだけがこれを発見した。
ほとんどのチームはそうしたが、よりコンパクトなプログラムを進め、土壇場で検証が必要なアップグレード投入したレッドブル・レーシングはそれをしていなかった。予選後、レッドブルが好感した部品リストには燃料タンクのリフターポンプが含まれていた
これが事実であれば、初めてエンジンサプライヤーも兼ねることになったレッドブルにとっての最初の試練となる。今までであれば、シャシー面はレッドブル、エンジン面はホンダと切り分けができていたが、それが統合されたことが思わぬ弊害を生みことになった可能性がある。
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