高校球児のプロ志望届が5日、公示が開始された。国内各球団の高校球児の評価はほぼ固まってきており大学野球、社会人の選手のチェックに集中している。
そんな中、日体大の〝二刀流〟矢沢宏太投手(4年、藤嶺藤沢)の評価が投手か野手か大きく分かれてきている。
春の段階では「投手で150キロ以上を投げる左腕で、野手ではイチロータイプ」と西武・潮崎ディレクターが絶賛していたように二刀流で指名し、2、3年後にどちらかという見方が多かった。それが秋季首都大学リーグ戦が始まり、徐々に変わってきている。
矢沢は3日に行われた筑波大1回戦に先発登板し、7回1失点で右翼に就いてからの打席は2打数無安打。翌日の2回戦は登板せず3番・DHで3打数1安打1打点。この日の3回戦は先発し、9回3失点で、打席は2打数無安打だった。
「投手よりも足があるし、1、2番打者として期待できるタイプだと思う」と話す日本ハム・大渕スカウト部長のように野手としての評価が高くなる傾向にある。
逆に希少な左腕として注目しているのは、ヤクルト・橿渕スカウトグループデスクだ。
「2年までは投手よりも野手としての練習が大半だった。二塁に走者がいて、投前のゴロを捕って走者の動きをサッと見て、三塁に送ってランダウンプレーにするような感覚があるから、もう一度投手の基本的なものからやっていけば、持っている投手としての能力、魅力がもっともっと出てくるんじゃないかと思う」
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