日大藤沢(神奈川)が、清水エスパルスに内定しているFW森重陽介(3年)の2ゴールで西原(沖縄)に勝ち、2回戦に進んだ。

身長198センチの森重が西原の守備陣を圧倒した。先制点は前半13分。右サイドからパスを受けて狙ったシュートはDFに阻まれたが、浮いたルーズボールを頭で押し込んだ。

リードして前半を終えると、ハーフタイムには佐藤輝勝監督から「森重に集めてチャンスを作ろう」と指示。迎えた後半3分、右からのクロスにDFの背後から走り込み、頭ひとつ高い打点からヘディングでゴール右へたたき込んだ。

FWだけでなく、センターバックもこなす二刀流。この日も後半14分からDFに入ったが、右ふくらはぎをつった影響で途中交代した。佐藤監督も「牙を折ってはいけない」と、今後の可能性を考えてポジションを制限しない。清水ではDFとFWで2度練習に参加し、FW登録になった。大器がプロでどんなキャリアを歩むのか注目される。

中学時代は成長痛などにも悩まされ、東京Vのジュニアユースから昇格がかなわなかった。「パスサッカーが好きだった」と日大藤沢を選んだ。今月まで開催されていたFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会では好きなイングランド代表など多くの試合を見て刺激を受けた。W杯は「いずれは立ちたい」と夢に持ちつつ、今は「小さな目標から1つずつ達成していきたい」と目の前の勝利に集中している。

今大会の目標はもちろん優勝、個人では1試合1点。同校初となる選手権制覇へ、チームを引っ張る。

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