■12月11日 一人消え、次も、そのまた次も…。今度は陽川尚将内野手も阪神のユニホームを脱ぐ。9日に行われたNPB初の現役ドラフトで、西武への移籍が決まった。右打者不在の歴史にピリオドを打てなかった男に新天地が与えられた。
金光大阪高-東農大を経て、2014年にD3位で阪神に入団した陽川は右の大砲と期待されながら、通算では打率・227、93打点で、本塁打は23本。当たれば飛ぶ、の典型的なスタイルだった。今オフ、江越大賀外野手が日本ハムへトレードされ、同じタイプの2人が他球団に働き場所を求める皮肉な結果が待っていた。
昨季途中、ソフトバンクへ移籍した中谷将大外野手は今シーズン終了後に戦力外通告を受けた。11年に自由契約となった桜井広大氏も然り。近本、中野に佐藤輝とバラエティーに富んだ左打者を抱える一方で、「計算できる右」は大山くらい。長年抱える問題の深さが、現役ドラフトで、また明らかになったわけだ。
阪神の2人以上の提出リストの人選はわからない。ただテーブルの上に名前がありながら、スルーされた選手がいることは事実。そう思えば指名されるだけ、まだ救いがあり、必要とされている。陽川の「自分にとってはチャンスだと…」の言葉に実感がこもる。
「三塁線を強烈なライナーで破る右バッターがほしい」。岡田監督はこう語っていた。甲子園で不利とされる左打者ばかりでは、打線は組めない。今秋のドラフト会議で右投げ右打ちの森下翔太外野手(中大)を1位で獲得した。「レフトに外国人」が指揮官の方針で、残された場所は右翼だけ。「右が育たない」という負の連鎖を今度こそ…。ルーキーが重い十字架を背負うことになる。(稲見誠)
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