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F1とサッカー、ロシア開催中止 侵攻がスポーツに影響(写真=AP) - 日本経済新聞

【米州総局=宮本英威】ロシアによるウクライナ侵攻の影響がスポーツ界に広がっている。F1やサッカーでロシア開催の中止が決まり、チームがスポンサーのロシア企業のロゴを外す動きが出ている。停戦を求める声明を出すウクライナ出身の選手も目立っている。

自動車レースの最高峰F1シリーズを統括する国際自動車連盟(FIA)は25日、9月にソチで予定していたロシア・グランプリ(GP)は現状では「不可能」と発表した。声明で「悲しく、ショックを受けた。平和的な解決を望む」と期待した。

ドイツ出身で、総合優勝4度のセバスチャン・フェテル選手(アストンマーティン)はロシアで「レースを行うのは間違っている」と述べた。昨シーズン優勝したオランダのマックス・フェルスタッペン選手(レッドブル)も「戦争をしている国でレースをするのは正しいことではない」と指摘した。

欧州サッカー連盟(UEFA)は25日、5月28日にロシア西部のサンクトペテルブルクで予定していた欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝戦の試合会場をフランスのパリ郊外に変更することを決めた。

英国のジョンソン首相が22日には「主権国家を侵略するロシアでサッカートーナメントを開催するチャンスはない」と表明していた。

ロシア企業を巡っては、サッカー・ドイツ2部リーグのシャルケが、ユニホームから国営天然ガス会社ガスプロムのロゴを外すと発表した。F1チームのハースは自動車のデザインを変更した。スポンサーであるロシアの肥料大手ウラルカリのロゴを外して、ロシア国旗の色を用いたデザインを改めた。

ウクライナ出身選手による平和を訴えるメッセージも目立つ。サッカーの欧州リーグ(EL)の24日の試合では、イタリアのアタランタに所属するウクライナ代表のマリノフスキー選手がゴールを決めた後に「ウクライナに戦争はいらない」とのメッセージが書かれたTシャツをみせた。

米プロバスケットボール協会(NBA)でプレーするウクライナ出身のアレックス・レン選手(キングス)とスビ・ミハイリュク選手(ラプターズ)は24日、連名で声明を公表した。「断固として戦争を非難する。ウクライナにいるすべての人々のために、この悲劇が少しでも早く終結することを願う」と表明した。

一方、北米アイスホッケーリーグ(NHL)では多くのロシア出身選手が活躍している。プーチン大統領の支持者として知られるアレクサンドル・オベチキン選手(キャピタルズ)に対しては、SNS(交流サイト)で批判が目立っている。同選手はツイッターでは沈黙している。

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