ミランは現在リーグ2位につけているものの、ワールドカップ明けは公式戦4試合を戦って1勝のみと不調気味。一方のインテルはミランとは対照的に好調を維持。直近の公式戦4試合を無敗で終えており、5日には今季リーグ戦無敗だった首位ナポリに1-0で勝利している。昨年9月の対戦時には3-2でミランが勝利していたが、直近の勢いで言えばインテルが優勢と言えるだろう。
両チームともに様子を窺いながらの入りとなったが、試合は早くも10分に動く。DFマッテオ・ダルミアン、FWエディン・ジェコのパスワークからMFニコロ・バレッラが右サイドを抜け出し、逆サイドのDFフェデリコ・ディマルコがグラウンダーのクロスに合わせた。
リードを許したミランは17分に反撃に出る。MFブラヒム・ディアスのスルーパスにFWラファエル・レオンが反応し、左サイドからエリア内に侵入。カーブシュートでファーを狙ったが、これはGKアンドレ・オナナの守備範囲内だった。
ペースを握るインテルは、21分に追加点を奪う。スルーパスに抜け出したジェコが左サイドを突破すると、追いかけてきたMFサンドロ・トナーリを切り返しで冷静にかわす。右足でファーにシュートを決め、スコアを0-2とした。
その後もインテルは主導権を渡さず、ミランは我慢の時間帯が続いた。28分にはCKからジェコが枠内にシュートを放ったがこれはGKチプリアン・タタルシャヌがセーブ。続いて29分にはディマルコの強烈なミドルシュートがミランゴールを襲ったが、これもタタルシャヌが防いだ。
ミランもやられっぱなしというわけではなく、42分にはトナーリがエリア内をドリブルでかき乱す。左足のシュートはインテルDFにブロックされたが、DFフィカヨ・トモリがこぼれ球を拾って立て続けにシュートを放つ。これは惜しくも枠の右へと外れた。
逆転に向け、まずは1点を返したいミランはギアを上げて後半に臨んだ。得意の左サイドからの攻撃でインテルゴールに迫り、46分にはDFテオ・エルナンデス、47分にはMFイスマエル・ベナセル、49分にはレオンがシュート。しかし、いずれもバーの上へと外れていった。
60分台に入ると両チームともに交代カードを切る。インテルのシモーネ・インザーギ監督は負傷した様子のディマルコに代えてDFロビン・ゴセンスを投入。ミランのステファノ・ピオリ監督は、FWディボック・オリギ、FWチャールズ・デ・ケテラエル、DFピエール・カルルをピッチに送り出し、なかなかうまくいかないチームに変化を加えた。
ところが77分、FWラウタロ・マルティネスが試合を決める。対峙したトモリとの駆け引きに勝ったL・マルティネスが後方からのロングボールに抜け出し、キーパーと1対1の場面を作り出す。右足アウトサイドで左のサイドネットにシュートを流し込み、ダメ押しの3ゴール目を奪った。
ミランはFWアンテ・レビッチやDFセルジーニョ・デストといった選手も投入したが、最後まで1点が遠かった。対するインテルはMFハカン・チャルハノールが終盤に負傷交代するというネガティブな要素もあったが、無失点で逃げ切りに成功。見事、今季初タイトルを獲得した。一発勝負ということもあり、この結果が直接リーグ戦に反映されるとは限らないが、2位ミランと4位インテルの順位がいつ入れ替わってもおかしくないと感じさせるような試合内容だった。
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