◆大相撲 ▽名古屋場所13日目(21日、ドルフィンズアリーナ)
新入幕の西前頭17枚目・伯桜鵬が3敗を守り、優勝争いに残った。2敗の東同筆頭・錦木を内掛けで撃破し、トップの一角を引きずり降ろした。14日目は単独首位に立った西同9枚目・北勝富士との直接対決。昭和以降最速の初土俵から所要3場所で新入幕を果たした“令和の怪物”が、貴花田(後の横綱・貴乃花)以来の10代優勝へ突き進む。14日目に北勝富士が伯桜鵬に勝ち、3敗の関脇・豊昇龍と錦木がともに敗れれば、初優勝が決まる。
* * * *
見事な内掛けでした。左四つの膠着(こうちゃく)状態。錦木より身長が低く、力も劣る伯桜鵬は、むやみに動かないことがセオリーでした。動けば振り回されてしまいます。では、どう攻めるのか。勝機は相手が動いたところです。この取組においては、伯桜鵬の“仕掛け”が錦木を動かしました。出方を探り合っている状況で、相手を振る動作を入れました。これにつられた錦木が、後ろに引いていた右足を前に出したところで、左の内掛け。計算された白星でした。
伯桜鵬が入門した頃、私と稽古場で(組んだ状態から開始する)モンゴル相撲をしたことがありますが、すごく強いんです。腕力はもちろんですが、相手の疲れや呼吸の乱れを読み、それに合わせた力の出し入れが非常にうまい。この部分が、この日は生きたのではないでしょうか。
優勝を意識するのは14日目の北勝富士戦に勝ってからです。まずは自分の相撲を信じて目の前の一番に挑む。それだけです。(宮城野親方=元横綱・白鵬、スポーツ報知評論家)
からの記事と詳細
https://ift.tt/lL9RYyp
スポーツ
Bagikan Berita Ini
0 Response to "【元白鵬・宮城野親方の目】伯桜鵬、仕掛けで錦木動かし計算された白星 - スポーツ報知"
コメントを投稿